”Secret Story” (1991,1992) Pat Metheny
Pat Metheny (electric, acoustic guitars, bass, keyboards & piano)
Gil Goldstein (accordion) Lyle Mays (acoustic piano) Charlie Haden (acoustic bass) Steve Rodby (acoustic & electric bass) Will Lee (electric bass) Anthony Jackson (contrabass guitar) Paul Wertico, Steve Ferrone, Sammy Merendino (drums) 
Armando Marçal (percussion) Naná Vasconcelos (percussion) Danny Gottlieb (cymball, percussion)
Mark Ledford, Akiko Yano (vocals) 
Toots Thielemans (harmonica) Andy Findon (flute) John Clark (French horn) Tom Malone (trombone) Dave Taylor (bass trombone) Dave Bargeron (trombone & tuba) Michael Mossman, Mike Metheny, Ryan Kisor (trumpet & flugelhorn) Skaila Kanga (harp) and Orchestra

Secret Story
Pat Metheny
Nonesuch

パット メセニー


 Pat Metheny、ブラジル路線の締め”The Road to You” (1991)後のソロアルバム。
 オーケストラまで導入したドラマチックな大作。
 ここまでの柔らかなジャズフュージョンからガラッと変わって、国籍がわからない映画のサウンドトラックのようなテイスト。
 個々の楽曲、パートを見れば、Pat Metheny Groupと大きくは変わらない楽曲もあるのだけども、全体を眺めると別の質感。
 盟友Lyle Maysは参加していますが、2曲のみ。
 作曲、サウンド作りには参画していないのでしょうから、その影響も大きいのかもしれません。
 インプロビゼーションのスペースが抑えられ、アンサンブル中心のサウンド。
 強めのビート感は少ないのですが、直前期のヒタヒタと迫ってくるような静かな揺れも少なく、デビュー当時の様な素直なリズムに戻ったようにも感じます。
 他にもオリエンタル~日本的な感じの音やら、ブラジル的なイメージとは少し異なるコーラスの導入やら。
 ワールドミュージックな感じではないのですが、なぜか国籍不詳な音の流れと空気感。 
 楽曲は、沈痛だったり、センチメンタルだったり、勇壮だったり、前向きだったり、さまざまな色合い。
 一曲一曲にドラマがあるようなアレンジ、構成。
 今思えば、10数年後の集大成?、勇壮で超弩級にドラマチックな”The Way Up” (2005)へ向けた路線がここから始まっているようにも思えます。
 あるいは、”As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls”(1981)、”Offramp”(1982)あたりで既に表出していたドラマチックな音のイメージが、少しづつ形になっていっている過程なのかもしれません。
 いずれにしても、ここまでの集大成というよりも、これからに向けた予告編、そんな感じ。
 Pat Metheny Groupと色合いは違えど、楽曲、編曲、演奏含めて、極めて完成度の高い作品であることは言うまではありません。  




posted by H.A.