“Watercolors” (1977) Pat Metheny
Pat Metheny (guitars)
Lyle Mays (piano) Eberhard Weber (bass) Dan Gottlieb (drums )

パット メセニー

 Pat Methenyの音のイメージが固まったアルバムでしょう。
 盟友Lyle Maysが参加し、ベースがECMの雄、ドイツのEberhard Weber。
 名作“Silent Feet” (1977)Eberhard Weberと同時期。
 Weberの作品とPatの初期の音は近いところもあり、相当に影響が強かったのでしょう。
 サウンドもさることながら、作曲への影響も少なくなかったのかも。
 どちらも柔らかくしなやかで明るく、強い浮遊感。
 でも、Weberの作品はヨーロッパっぽいけど、Patの音楽はアメリカっぽい。
 メンバーを含めた出自のママで当たり前と言えばそうなのだけど、不思議なものです。 
 Lyle Maysの色合いも大きいのでしょう。
 ここでガラッと変わったし、後のモノ含めて、グループでの作品とソロ作品の曲のイメージは違うもんね。
 ちょっと難しげにも聞こえる前作に比べると、ポップになったように。
 柔らかいリズム、音使い、ドラマチックな構成、ちょっとだけ感じられる微かな毒気、等々、後のPat Metheny Groupのイメージはここでほぼ確立。
 中でも“River Quay”は隠れた大名曲。
 キラキラとした穏やかな水面が目に浮かぶような音。
 タイトル通り、全編そんな感じの穏やかで前向きな音楽。




posted by H.A.