“Bright Size Life” (1975) Pat Metheny
Pat Metheny (guitars)
Jaco Pastorius (bass) Bob Moses (drum)

パット メセニー

 Pat Metheny、事実上の初リーダー作。
 フュージョンと言えばそうかもしれないども、やはり他の同時期のフュージョンの音とは違います。
 派手さやキャッチーさはなし。
 が、柔らかくしなやか。
 艶やかで丸みのあるギターの音色もさることながら、メロディ、コード、フレーズの組み立て方に何かあるのでしょうね。
 伸びやかなアメリカの地方の平原のイメージ。
 この人独特の浮遊感もこの頃から。
 やはり育った環境が音に出るのかな。
 少し複雑、不思議系の印象の楽曲、端正な演奏。
 キャッチーなメロディや強烈なインプロビゼーションの場面はあまりありませんが、その分落ち着いたイメージ。
 でもよく聞くと3人とも誰もマネできなさそうなすごい演奏。
 まずはこれから始まる快進撃の助走、ってなところでしょうかね。

 さて、Jaco PastoriusのWeather Reportへの加入がちょうどこの時期。
 ここでは後の爆発な演奏をしているわけではありません。
 が、シンプルな4ビートの演奏でも、他の人とは全然ノリが違います。
 その他含めて、彼独特の音使いですが、あくまで堅実なサポート。
 もし彼がWeather Reportに入らずに、あるいはECMでレコーディングしていたらどうなっていたんでしょうね。
 エレクトリックMiles~Weather Report人脈はECMの軸の一つだけに、あってもよさそうな展開・・・音が合わないか・・・
 そうでなくとも、せめてもう少しだけでも共演して欲しかったところ。




posted by H.A.