“O Que Será” (2012) Stefano Bollani / Hamilton de Holanda
Stefano Bollani (piano) Hamilton de Holanda (Bandolim)

ステファノ ボラーニ 
アミルトン ヂ オランダ


 イタリアのピアニストStefano Bollani、バンドリン奏者とのDuo、ライブ録音。
 もともとブラジル色の強いアルバムを何枚も作っている人ですので、やりたかった企画なのでしょう。
 ECMからってのが意外ではありますが。
 前掲、Andre Mehmari、Hamilton de Holandaの“Continuous Friendship” (2007)に比べると、クラシックのムードが無くなり、ビート感強め、ピアノを含めて少々ハードテイストにした感じ。
 優雅な冒頭曲のイメージで来るのかなと思いきや、ハイテンションな高速曲の連続・・・、でもまた優雅に戻ってみたり。
 優雅なブラジルの名曲、イタリアの古い?曲、Astor Piazzolla、オリジナル曲などなど、哀感のある多彩な楽曲。
 2人ともやさしい表情からハイテンションまで幅のある演奏。
 ゆったりとしたテンポのブラジル曲"Beatriz"、”Rosa”など強烈な浮遊感と郷愁感が漂う素晴らしい演奏。
 さらに呆れるばかりの凄まじいハイスピードでのチェイスがすごい。
 変幻自在で強い浮遊感、室内楽の香りのAndre MehmariとのDuo作、ハイテンションでエキサイティング、ジャズの香りも強い変幻自在の本作、ってなところでしょうか。
 全体を眺めればしなやかで優しいブラジル音楽、郷愁・・・とはイメージが異なる演奏ですが、これはこれで悪くない。
 なにせECMだもんね。
 それにしては明るくてあっけらかんとしているけど・・・
 とか何とか言いながら、なんだかんだで名作です。




posted by H.A.