“Live in Europe 1967: Best of the Bootleg, Vol. 1” (Oct,Nov.1967) Miles Davis
Miles Davis (trumpet)
Wayne Shorter (tenor sax) Herbie Hancock (piano) Ron Carter (bass) Tony Williams (drums)

マイルス デイビス

 エレクトリック・マイルスの前、いわゆる黄金のクインテットのライブ、ブートレッグシリーズ、その選曲版。
 ”Nefertiti”(Jun,Jly.1967)と”Miles in the Sky”(Jan-May.1968)の間のライブのようですね。
 この頃のWayne Shorterはどうだったけ・・・と思って引っ張り出してきたアルバム。
 元はブートレッグですが、CDショップで流れているのを聞いたとき、Milesっぽくてカッコいい新譜だなあ、誰かな?・・・と思ったぐらい、スッキリとキレイな音質。但し、モノラル?・・・。
 内容もものすごく端正なジャズ。
 当たり前なのですが、MilesもWayne Shorterも後年のようにブチ切れる場面はありません。
 “Live At The Fillmore East (March 7, 1970)”のあたりが特別だったんだなあ。
 考えてみれば、この2~3年前にコルトレーンは”The John Coltrane Quartet Plays” (1965)のような激しい演奏~さらに激烈に、エリック・ドルフィーは”Out To Lunch”(1964)を作り、また、この時点では既に二人とも亡くなっているんですねえ。
 それに対して、冷静、端正なMiles Davis。
 が、ビートは変幻自在、伸び縮みするこのバンド独自の色合い。
 インプロビゼーションはエキサイティングな名演揃い。
 “(Highlights From) Plugged Nickel” (Jul.1965)では“'Round About Midnight” (1955) に近いアレンジだったあの“'Round Midnight”までもが、変幻自在、伸び縮みするビート、モーダルでエキサイティングな演奏に変わってしまっています。
 でも、やはり端正でクールです。
 そのクールな質感は2016年時点で現代的にすら聞こえます。
 超弩級のエネルギー放出型に転身するのは、さらに2年後。
 時代感は想像するしかありませんし、当時のMilesが何を考えていたのかはわかりません。
 周辺含めて諸々を想像するとなんだか面白いなあ。
 これも素晴らしい演奏、素晴らしい音源です。




posted by H.A.