“Concerts:Bregenz” (1981) Keith Jarrett
Keith Jarrett (piano)

Concerts
Keith Jarrett
Ecm Records

キース ジャレット

 Keith Jarrett、とても穏やかなソロピアノ。
 アメリカン、ヨーロピアン両カルテットともに解散し、クラシック作品などを制作している時期。
 またStandars結成直前期。
 優しくて美しいメロディ、1970年代の様式は若干残っているものの展開の形は違います。
 また、少し凄みというか、テンションが下がってきている感じもします。
 というよりも、クラシック色、現代音楽色を取り込むための試行の端緒の時期なのかもしれません。
 “Solo Concerts” (1973),“The Köln Concert”(1975),“Sun Bear Concerts”(1976)あたりと比べると、揺れや起伏が相対的に少なく、激情感、高揚感が和らぎ、その分、穏やかにまとまった感じ。
 フォーキーで優しいメロディから始まり、徐々に盛り上がっていく序盤。
 穏かなピークを作った後は、静謐な音。
 クラシック的な音使い、舞い落ちるような儚い音の流れから激しい展開へ。
 現代音楽的、抽象的な場面を経て、強めのビート感のクラシック的な展開が続きます。
 テンポを落としてインタールードのような淡い展開からそのまま静かに幕。
 アンコールは、少し重めのビート感ながら、それを振りほどくかのように疾走するピアノのハイテンションな演奏と、穏かでフォーキーな”Heartland”。
 全編通じて、あの過剰なほどに甘美なメロディはなく、「これしかない」ような展開、起承転結の流れも少し断片的になってきているようにも感じます。
 でもその分、リラックスして聞けるのかもしれません。




posted by H.A.