“Nude Ants:Live At The Village Vanguard” (May,1979) Keith Jarrett
Keith Jarrett (piano, timbales, percussion)
Jan Garbarek (saxophones) Palle Danielsson (bass) Jon Christensen (drums, percussion)

Nude Ants
Keith Jarrett
Ecm Records

キース ジャレット

 Keith Jarrettヨーロピアンカルテット、激烈なライブ録音。
 端整な“Belongings”(1974)や、美しい曲が揃う”My Song”(1977)のスタジオ録音から想像できない激しくヘビーな音。
 一か月前、中野サンプラザのライブ録音“Personal Mountains” (April,1979)と比べても、曲もメンバーも変わらないのに何故か全く違う質感。
 地下のホコリっぽいVillage Vanguardに潜ると本性が出てしまいました、ってな感じでしょうか。
 あるいは、透明度低目、ドラムが強めの録音、ミックスの違いも大きいのでしょう。
 ”My Song”、“Belongings”のイメージで、ポップとか爽やかとか思われているバンドかもしれませんが、こちらが本性なのでしょう。
 一曲一曲が長尺、メロディアスな曲が少ない、激烈な演奏、フリーな展開もそこかしこ・・・等々、ファン以外を寄せ付けない要素が揃っています。
 が、長尺な演奏、ドタバタうるさいドラムの音に慣れてしまえば、あるいは爽やかなバンドのはず・・・、と思って聞かなければ、これがもの凄くカッコいい。
 もちろんピアノは美しく妖しいキースそのもの、神が掛かったインプロビゼーション。構成もドラマチック。
 Jon Christensenが激しく煽り、Jan Garbarekの張り裂けてしまいそうな緊張感と爆発力。
 “Personal Mountains”では上品だった”My Song”的楽曲“Innocence”さえも少々ワイルドな盛り上がり。
 ハードなジャズを聴く気持ちになってしまえば、緊張感とスリルの連続、心地よく大音量に浸れます。
 さて、ヨーロピアンカルテット、聞き易さ、わかり易さからすると、
My Song”>“Belongings”>”Personal Mountains”>“Sleeper”>“Nude Ants”、
凄味からするとその逆、ってな感じでしょうか。




posted by H.A.