“Treasure Island” (Feb.1974) Keith Jarrett
Keith Jarrett (piano, soprano saxophone)
Dewey Redman (tenor saxophone, tambourine) Charlie Haden (bass) Paul Motian (drums, percussion) Danny Johnson (percussion) Sam Brown (guitar) Guilherme Franco (percussion)

キース ジャレット

 アメリカンカルテット+α、本アルバムは明るく元気なKeith Jarrett。
 あの“Death and the Flower” (Oct. 1974)の8ヶ月前の録音、それとは全く違う印象のアルバム。
 テーマはHerbie Hancockの”Maiden Voyage”(1965)に近いのでしょう。
 あんなにキリッとした端正なジャズではありませんが、やんちゃで破天荒な海賊のイメージはバッチリ。
 大らかなテーマから始まり、Ornette的フリージャズのような混沌などを経ながら、ゴールにたどり着き、前向きに大団円するストーリー。
 ピアノは絶好調期。
 サックスも好調、カッコいいインプロビゼーションがたっぷり。
 さらにさまざまなテイストの楽曲。
 フォークロックからフリージャズまで、いい感じのメロディ、展開の楽曲が揃っています。
 タイトル曲、締めの“Sister Fortune”などは、後のPat Methenyの曲のような爽やかさ。
 ま、“My Song" (Oct.-Nov.1977)を書く人なんだから当然ですか・・・
 このバンドの真骨頂、毒気や狂気もちらほらしないでもないのですが、全体のスッキリした演奏、明るい雰囲気の中に溶け込んでいます。
 近々あの沈痛な”Death and the Flower” (Oct. 1974)を作る人とはとても思えないムードなのですが、後に同セッションの“Back Hand” (Oct.1974) 聞いて妙に納得。
 ”Death and the Flower” (Oct. 1974)は、深刻で沈痛、耽美な部分にフォーカスしたアルバムで、本作の方が生の姿とも思ったり。
 フォークロック色、1970年代当初の香りもたっぷり、それでいて古さは感じません。
 明るいサイドが前面に出た名作。




posted by H.A.