”Maiden Voyage” (1965) Herbie Hancock
Herbie Hancock (Piano)
Ron Carter (Bass) George Coleman (Tenor Sax) Freddie Hubbard (Trumpet) Tony Williams (Drums)

ハービー ハンコック

 最高のジャズ。
 景色が見えるような音。
 演奏は凄い。
 タイトル曲でのGeorge Coleman, Freddie Hubbardのソロは生涯最高だと思っているし、トランペットのフレーズはもう何十年も意識の中から離れない。
 Ron Carterのベースに集中すると体が揺れるし、遠くから降り注いでくるようなTony Williamsのシンバル音の心地よい緊張感。
 それでも惹かれるのはアルバム全体を貫くストーリー。
 音から見えてくるのは航海の景色。個々のテーマ、ソロパートはその一場面。 決してニューヨークの雑踏ではない。
 Herbie Hancockがどこまで意図し、メンバーが何を考えて演奏したかはわからない。
 ひょっとしたら単にジャケットのポートレートに騙されているだけなのかもしれない。たぶんそうだろう。
 ならば、この音とジャケットは最高のメッセージ。
 聞き手を惑わし、異空間に誘うアート。
 こんなに素敵なものはない。




posted by H.A.