“The John Coltrane Quartet Plays” (1965) John Coltrane
John Coltrane (sax)
Mccoy Tyner (piano) Jimmy Garrison, Art Davis (bass) Elvin Jones (drums)

ジョン コルトレーン

 John Coltrane、1965年、妖しく激しいジャズ。
 こちらは前掲のAndrew Hill, Eric Dolphyを凌駕する強烈なエネルギー放出型ジャズ。
 世間の評価はどうかは知りませんが、Coltrane、私のお気に入りはこれ。
 あっちの世界(どこ?)に行きかけてて、ギリギリ踏み止まっているように思うから。
 前後の“Crescent”(1964)、”A Love Supreme”(1965)、“Transition”(1965)あたりの方が人気なのでしょうが、これも凄い。
 それらよりもあっちの世界に近そうだからかな? 
 さておき、凄まじいエネルギーの放出。
 サックスもさることながら、ドラムの凄まじいこと。
 同時期のフリー的ドラムでも、シンシンシン・・・と鳴るシンバル、乾いた音のスネアがアクセント、クールに感じるTony Williamsに対して、何がどうなっているのかわからない、怒った千手観音状態。アフロビートとかポリリズムとか、そんな言葉が生易しく感じる激しさ。
 そして必死の形相でビートをキープしようとするピアノの健気さ・・・・・・。
 でもコルトレーンが休むと少し普通のジャズのムード。Elvinもピアノに合わせたアクセント・・・帰ってくるとまた大爆発・・・
 それでもフリーにはならないギリギリのバランス、いや、アンバランス。
 過渡期ならではの微妙なアンバランス、緊張感が好みなのかもしれません。
 いずれにしても、凄まじい演奏。
 部屋の温度が数度上がりそう。




posted by H.A.