“Point of Departure” (1964) Andrew Hill
Andrew Hill (Piano)
Kenny Dorham(Trumpet) Eric Dolphy (sax) Joe Henderson(sax) Richard Davis (bass) Tony Williams (drum)
アンドリュー ヒル
寒いとアメリカのジャズを聞きたくなります。たぶん温度感が高いから。
ECMとかだとほんとに室温が下がりそうだし・・・ 昨日の様な雪景色には似合うんだけどねえ・・・
で、何故かAndrew Hill。
この時代のフリー色の強いアルバムにものすごくカッコいいモノが多いことは確か。私が知る限りのそのうちの一枚。
もろもろ凄いのですが、一番はEric Dolphy。
一曲目”Refuge”のアルトサックスソロの凄まじさ。
ピアノソロに続いて、いきなりエネルギー全開の爆発的ブチ切れソロ。
基本的には起承転結が明確なソロが好みなのですが、ここまでいってしまうと何も申し上げることはありません。
心地よいことこの上なし。
アグレッシブになり過ぎると無秩序でうるさい演奏になりがちですが、ここではそれなりの秩序にならって、しかもコンパクト。
二曲目以降も強者のリーダーAndrew Hillがかすんでしまうような大暴れ。
Eric Dolphy、恐るべし。
このあたりでブルージー、あるいは小粋なジャズが旬だった時代が終わったのかなあ、と思わせる凄まじい演奏。
ここまで激しいエネルギーの放出を聞いていると、頭の中が空っぽになるというか、体の中のどんよりしたものが全部吹き飛んでしまうというか、そんな感じ。
あまり長いと聞いている方もヘロヘロになりそうなのですが、コンパクトにまとめてくれるのでちょうどいい具合。
ということで、気分転換の気付け薬としてたまに使っています。
結構効きます。
posted by H.A.