“Spirits of Havana” (1991) Jane Bunnett
Jane Bunnett (soprano saxophone, flute)
Gonzalo Rubalcaba, Hilario Durán Torres, Frank Emilio Flynn Rodriguez (piano) Kieran Overs (bass) Ahmed Barroso (guitar) Larry Cramer (trumpet) and others
 
ジェーン バネット

 キューバン・ジャズが主戦場のカナダの女性サックス、フルート奏者。
 どうもこれが彼女のキューバン・ジャズ・バンド“Spirits of Havana”の端緒?
 これ、最高にカッコいい。
 ボーカルは数曲のみでインスト中心。
 強烈なパーカッションとピアノ。
 アフリカっぽいパーカッションから厳かに始まり、狂喜乱舞に至るリズムの饗宴。
 終始クラーベが鳴り響き、もろもろのパーカッションが怒涛のように連打されるリズム。
 さらにピアノの超弩級のオブリガード、インプロビゼーション。参加ピアニスト全員が凄い人たち。
 あのGonzalo Rubalcabaは呆れるぐらいの超ド派手な凄まじい演奏。
 その上に強烈なソプラノとフルート。
 リーダーながら特別に目立つわけではなく、あくまで全体の音の中に溶け込むような構成だけども、例によって抑揚、メリハリが明確、激しい加速と減速、盛り上がってくるとイケイケ状態。
 それでもなぜか上品。
 文字通り完全燃焼するような音の饗宴。
 以前“Chamalongo” (1998)を名盤と紹介しましたが、こちらも勝るとも劣らぬ凄いアルバム。
 特に中盤以降の熱気、エネルギー感、疾走感はこちらの方が凄い。気合入りまくり。
 曲はオリジナルやら、キューバン?トラッドやら、ジャズスタンダードやら。
 まあ、演奏がここまで凄いと、曲がどうのこうのはあまり気にならないかも。
 ジャケットの小ざっぱりしたお姉さんの姿からはとても想像できない、汗が噴き出すようなエキサイティングな音楽。
 さて、これがベストかな。 たぶん。




posted by H.A.