“Tarantella” (2009) Lars Danielsson
Lars Danielsson (bass)
Leszek Mozdzer (piano) Mathias Eick (trumpet) John Parricelli (guitar) Eric Harland (drum)
 
Tarantella (Dig)
Lars Danielsson
Act Music + Vision
2009-04-14
ラーシュ ダニエルソン

 Mathias Eick繋がりで、北欧系ジャズ、近年の親分?Lars Danielssonの2009年作。
 この人、どのアルバムも独特の寂寥感が漂うカッコよく美しい北欧ジャズ。
 発表当時どのくらい話題になったのかは知りませんが、改めてメンバーをみると今をときめく凄い人ばかり。
 現代のマイルス、とまではいかないにしても、この人のアルバムに参加する人は只者では無い人ばかり。
 本アルバムの目玉はポーランドの若手ピアニストのLeszek Mozdzerかな。
 前作?のピアニストはデンマークのCarsten Dahl、最近ではアルメニアのTigran Hamasyan。
 その時その時でヨーロッパ系で一番凄い人を連れてきているんでしょうかね。
 常にピアノが前面にフィーチャーされるわけではありませんが、どのアルバムも一聴してこのピアノはスゲーや、と思わせる人たち。
 このアルバムでは、ピアノが前面に出る場面になると急に視界が開け、音楽が加速するような不思議な感覚。
 さらにサブトーンが強い悲しげなトランペットやら、流麗なギターやら。
 聞いた当時は気が付いていませんでしたが、今やファーストコールドラマーEric Harlandが何故か地味にサポート。
 さて本作、上記のような手練れが入れ代わり立ち代わり。多くはないメンバーですが曲ごとに編成が変わる変化に富んだ構成。
 さらに曲が美しい。
 Larsさんの書く曲はどれも美しく、激甘な美曲、それも日本的な雰囲気が漂う曲がちらほら。
 意外にスウエーデンと日本の土着的音楽のルーツは近いのかな?
 日本でもっと人気が出てもよさそうだけど・・・
 全体の印象はジャズ的ではあるものの、バップ色はありません。
 基本的にはメロディ重視、アンサンブル重視でビートも抑え気味。
 さらにインプロビゼーションも少々短め、抑え目。
 結果、ポップインスツルメンタルのようでもあるし、ワールドミュージック的でもあるし、クラシックのようでもあるし。
 ジャンル分けは難しいのだけども、慣れない違和感や難解さはありません。
 あくまでわかりやすい楽曲、構成。
 寂寥感の強い、美しいインスツルメンタルミュージック。
 今風の。
 但し、安っぽさはなし。
 何故か深い・・・逆に気難しく聞こえてしまうのかな?
 近年のECMでも似たような質感のアルバムが少なくないのですが、このLarsさんあたりが元祖、元締めなのかもしれませんね。



posted by H.A.