“Agora” (2010) Dani Gurgel
Dani Gurgel (voice) 
Débora Gurgel (Piano) Daniel Amorin (Bass) Thiago Rabello (Drums) André Kurchal (Percussion) Michi Ruzitschka (Cavaco, Guitar) 
Wagner Barbosa, Vinicius Calderoni, Demetrius Lulo, Rafa Barreto, Ricardo Barros, Leo Bianchini, Dani Black, Ricardo Teté, Tó Brandileone, Léo Versolato, Tatiana Parra, Danilo Moraes (voice, others) and others

Agora
Dani Gurgel e Novos Compositores
Boranda
2010-11-23
ダニ グルジェル




 今日的なブラジル音楽からボーカリストDani Gurgelの作品。
 MPB(ブラジリアンポップス)に属するのでしょう。
 MPB、ポップス色が強かったり、ゴージャス系のフュージョンだったりする場合が少なくなく、それらは好みには合わないのだけども、この人のアルバムはどれもナチュラルでいい感じ。
 もちろん、大御所の先輩方と比べれば相当モダン。
 ベースはファンクっぽいエレべだし、変拍子っぽいリズムがあったり、強烈なグルーヴ。
 でもあくまで優しい音。
 ピアノトリオとギター、木管のシンプルな組み合わせの力強くも自然な優しいグルーヴ。
 都会っぽいといえばそうなのだけど、どこかしらいい意味で田舎っぽい雰囲気もあり、どちらにも振れないいいバランス。
 今風のサンバだったりボッサだったりブラジル系だけでなく、アルゼンチンのフォークロアっぽい音も混ざっているのもとてもいい感じ。
 フュージョン風ではあるけど、何とも言えない弾むような独特のノリ。
 過剰にならないシンプルさがカッコいい。
 ・・・ってな感じで現代のブラジル~南米音楽のショーケースのような音。 
 バンド自体は、ピアニストの母上を含めて手練れたブラジリアンジャズの人たちだと思うのですが、柔らかいようでキリッとしている、ありそうであまりないバランスのカッコよさ。
 ドラマーなのか、ベーシストなのか、ピアニストなのか、誰が凄いのかは判断できないのですが、とにもかくにも、上品にグルーヴするカッコいいバンドです。
 ボーカルはいかにもなブラジル人女性ボーカル。
 ウイスパー系ではないけども、あくまで肩の力が抜けた、いい感じで鼻に抜ける可愛らしい優しげな声。
 本作は若手なのであろうさまざまコンポーザー、ボーカリストをゲストに迎えて多彩な色合い。
 各人のおそらくベストな楽曲をもってきたのでしょうから、キャッチ―なメロディ揃い。
 どれもポップで明るいのだけども、そこはかとなくSaudadeを感じさせるいい曲が揃っています。
 自然な演奏と根底に流れる心地よいグルーヴとあわせて安っぽさは皆無。
 大らかで前向き、今風、かつ上品な南米ポップス。



posted by H.A.