“Invisible Cinema” (2008) Aaron Parks
Aaron Parks(Piano)
Matt Penman (bass) Eric Harland (drums) Mike Moreno (guitar)

Invisible Cinema
Aaron Parks
Blue Note Records
2008-07-24
アーロン パークス

 私的に近年のアメリカ系コンテンポラリージャズの代表作と思っているアルバム。
 特徴は「浮遊感」、あるいは「軽さ」(悪い意味ではありません)。
 何拍子かわからない複雑なビート、やたら手数が多いドラム。だけども個々の音は妙に硬質で軽く、うるさくない。
 微妙なタメがあるうえに強烈な疾走感のあるピアノ。
 が、強烈に打鍵する場面はあまりなく、あくまで流麗で柔らかな音の組み立て方。
 ヨーロピアン、クラシック、あるいはKeith Jarrettあたりの影響が強いのかなとか思いつつも、そうでもなさそうな新しいタイプ。
 さらに、Mike Morenoのギター。
 Pat Metheny的な艶のある丸い音の輪郭を明確にした感じの音色。
 早く弾きまくるのではなく、あくまでゆったりとフレージングを中心としながら、なぜか時折強烈な疾走感。
 これまた流麗でしなやか。
 曲はメロディアスなんだけども、どこか不思議系。
 かといってシリアスではなく、暗くもありません。
 中には妙にプログレッシブロックっぽかったり、フォークロックっぽかったり、いろんな要素が入り混じります。
 ロック世代だったり、デジタル世代だったりするゆえの音使い、音作りなのかな。
 結果、全体では浮遊感が強く軽快で、さりげない印象の音楽。
 これが心地いいし、新しい。



posted by H.A.