”Covered” (2015) Robert Glasper
Robert Glasper (piano)
Vicente Archer (bass) Damion Reid (bass)

Covered
Robert Glasper
Blue Note Records
2015-06-16
ロバート グラスパー

 いまや大御所、若手筆頭株Robert Glasper、ピアノトリオでの最新盤。
 出てきたときから何となく新しいなあと思っていましたが、一つの形が確立したのかな?
 PopよりのBlack Radioはさておき、先のジャズピアノトリオ版” In My Element”(2007)と比べるとイメージが全く違う。
 In My Elementも何となく新しいジャズピアノトリオでしたが、なんだかんだで昔のジャズ色も強かったように思います。それがすっかり抜けてしまい、ロック~ソウル~ポップを経てきた、いかにも2015年、現代のピアノトリオに。
 選曲とドラムの違いが大きいのでしょうが、もともと強かった浮遊感、疾走感がさらに強調され、軽快なリズムの使い方がモダン(この言い方自体が古めかしいのですが・・・)でカッコいい。
 特にドラム。
 強調されるスネアの乾いた音がなんとも心地よい。
 毎小節、同じところにスネアが入るドラムはロックっぽくて好みでは無かったのだけども、この演奏はカッコいい。
 シンバルやハイハットの使い方も何かフツーの人とは違うのかな?
 普通のジャズに慣れてしまった耳も惹きつけるとても魅力的なドラム。
 もちろん極めつけはリーダーのピアノ。
 いい意味でものすごく軽い。
 軽いけどしなやかというか、強靭というか。しかもあくまでクールで、決して感情に任せたような激しい音は出さない。
 この感じは他にはあまりない。
 同じフレーズやリフを繰り返すループ的?な手法、質感が今のDJ世代ではトレンドなのだろうし、確かに心地いい。
 個々のフレーズはHerbie Hancockあたりの影響が強そうな感じだけども、柔らかな音使いと、音の構成、リズムの使い方はこの人ならでは。
 決して奇をてらっているわけでも、ひねくった小難しい事をしようとしているわけではないのに新しさ、そして心地よさ満点。
 さて、アコースティック4ビートを愛するモダンジャズファンがついてこれるかどうか?
 私はものすごくカッコいいと思うし大好きです。
 あ、Black Radioも好きですよ。私は。

 

posted by H.A.