“Eyes of the Heart” (May.1976) Keith Jarrett
Keith Jarrett (piano, soprano saxophone, misc. percussion)
Charlie Haden (bass) Paul Motian (drums, percussion)
Dewey Redman (tenor saxophone, misc. percussion)

Eyes of the Heart
Keith Jarrett
Ecm Records

キース ジャレット

 Keith Jarrettアメリカンカルテット、ライブ録音。
 "The Survivor's Suite" (Apl.1976)の次月のステージ、二部編成の組曲にアンコール三編。
 冒頭は妖し気なパーカッションに導かれて漂うようなソプラノサックス、約8分。
 ようやくピアノが鳴ると沈痛なリフレイン、沈み込むような音の流れ。
 徐々にテンションと音量が上がり、官能と狂気を纏いながらドラマチックに盛り上がっていくピアノトリオ。
 そろそろドカーンと来るかと思いきや、Dewey Redmanが登場する間もなく、なぜか第一部はフェイドアウト。
 第二部はピアノソロ、重く沈痛なリフレインから。
 ひたすら内へ内へと潜り込んでいくようなムード。
 中盤、テンポを落とすとセンチメンタルなメロディのソロピアノから、10分過ぎにようやく登場するテナーサックス。
 ハードボイルドなあのサックス。
 同じく沈み込むようなムードながら、徐々に熱を帯びていく様は鳥肌モノ。
 が、諸作のようにドカーンと盛り上げる間もなく幕・・・
 アンコールになると、ようやく明るいムード、躍動感も出た“Treasure Island” (Feb.1974)風、サックス二本が絡み合うOrnette Coleman的ジャズ、そして祈りのような静かなソロピアノで消えゆくような締め。
 あまりにも厳しく激しい"The Survivor's Suite" (Apl.1976)でエネルギーを使い果たしてまった・・・かどうかはさておき、"Fort Yawuh" (Feb.1973)のような熱はありません。
 もちろんこのバンドならではの妖しさ、美しさ、緊張感はそのまま。
 が、何かが抜けた落ちたようなイメージ、それが何とも言えないカッコいいバランス。
 残り火の儚さ、妖しさ、寂寥感・・・そんな感じの演奏集。

(※本投稿は2015/08/20から移動しました。)



posted by H.A.