“The Thoudgt Of You” (2014) Otis Brown Ⅲ
Otis Brown Ⅲ (drum)
Bial Oliver (vocal) Gretchen Parlato (vocal) Nikki Ross (vocal) John Ellis (sax) Keyton Harrold (trumpet) Shedrick Mitchell (organ) Nir Felder (guitar) Robert Glasper (piano) Ben Willianms (bass)

The Thought of You
Otis Brown III
Blue Note
2014-09-23
オーティス ブラウン3世

 若手?ドラマーによるコンテンポラリージャズ。
 正直、リーダーについての情報は持っていません。
が、Robert Glasperがピアノを弾いているし、Gretchen Parlatoが一曲だけど歌っているので聞いてみた一枚。
 これが古いのやら新しいのやら不思議な感じ、いい感じのジャズ。
 Robert Glasper的な洗練された感じかと思いきや、結構無骨でハードな質感。
 二管のフロント陣がテーマを奏で、ごっつい感じのドラムとベースが下を支えるあの1950~1960年代の香りが数曲。
 サックスがWayne Shorter風だったり、ピアノがときおりHerbie Hancock風だったりするのもご愛嬌。
 さらにヒップホップっぽいもの、ブラコンっぽいボーカル曲も数曲。
 管が抜けてRobert Glasperが表に出てくると急に浮遊感が出て、洗練されたイメージになるし、今風のスタイルの音使いも多い。
 やはりRobert Glasperは現代のスタイリスト。
 でもなぜか彼のリーダー作のイメージまではサラッとはしません。
 汗臭くてドロドロした昔っぽい雰囲気と、クールで明るい今っぽい雰囲気が混在していて、古くからのジャズファンとしてもいろんな意味で楽しめるいいバランス。
 さらにボーカル曲、お目当てのGretchen Parlatoもさることながら、中盤以降の数曲がもろソウル~ブラコン。
 それも少し懐かしい感じの切ない系。
 曲もボーカルもいいんだけど、そのバックの演奏が今風の浮遊感のあるリフをひたすら繰り返すスタイルだったりするので、何となく懐かしくも新しい。
 ニューヨークあたりのライブハウスでは毎晩こんな音が展開されているのでしょうかね。
 新旧ごった煮感がカッコよくて、結構気に入っています。



posted by H.A.