“Tigran Hamasyan Trio” at Cotton Club, Marunochi, Tokyo
2014/9/25

Tigran Hamasyan (piano), Sam Minaie (base), Arthur Hnatek (drums)

 今をときめく若手No.1?ピアニスト、Tigran Hamasyan、ベースとドラムを従えたトリオでの東京Live。

 当方、根はジャズファン、TigranについてはLars Danielsonの諸作などで、いいピアニスト、というより、もの凄いピアニストが出てきたなあ、と注目していたものの、リーダー作についてはロック色が強すぎてねえ・・・が本音。
 とはいえ、ライブはいいんだろうなあと期待し初参戦。
 やはり凄まじい演奏でした。

 開始前、ステージにはスタインウエイと新型ローズ、その上には何やら怪しげなエフェクターがズラリ。ローズだけでなく、スタインウエイの上にも。さてどうなることやら。

 予想通りヘビーなロックビートで演奏はスタート。
 ピアノはガンガン弾かれるものの、ジャズ的なインプロビゼーションではありません。さまざまなフレーズを試しながら、その断片をその場で録音しループさせる、さらに本人のボイスも同様に録音〜ループさせながら音を積み重ね、厚みのある幻想的な音場を作り上げていく、といったスタイルが中心。Tigranさん、今はこれが一番やりたいんだろうなあ。

 曲はロック的ビートが半数ぐらい、全体の雰囲気はプログレッシブロックなのだけど、ドラムがジャズの人なのかな?そこそこジャズの香りも。
 最近の若手で流行っている、変拍子で複雑っぽいのだけども強烈なグルーブ感のリズム、アルメニアっぽい?不思議な旋律や、ボイスの使い方など含めて新しいテイストの音楽であることは間違いない。

 各人にソロスペースを割り当て、盛り上がったりまとまりが良かったりすればソロの終わりに拍手が・・・といった典型的なジャズのライブでの展開はわずか。テクニックは言わずもがな、もの凄くエキサイティングな演奏なのですが、ソロの終わりで拍手が起こったのはおそらく一度のみ。もちろんフリーではなく、明確な「曲」があるのだけれども、通常のジャズやロックとは異なる構成。予定調和を意図的に避けているのかどうかはわからないけども、常に緊張感が続く展開。この辺りも好みが分かれるところかも。

 もちろんローズ、シンセ、さらにはスタインウエイまでにもエフェクターをかけながらゴリゴリと弾き倒す局面も。
 ジャズファンとしては、普通っぽい曲でも、とてつもなくカッコいいインプロビゼーションができることを知っているだけに、もっと素直にピアノを弾いて欲しい、と思いつつも、新しい音楽が出来てくることを喜びましょう。

 さて、最新作(避けてた・・・)でも買って慣れるまで聞いてみるかな・・・
 ホントに慣れるかどうか、自信はありませんが。



posted by H.A.