“Chihiro Yamanaka New York Quintet” at Blue Note Tokyo,MinamiAoyama, Tokyo
2014/9/27

Chihiro Yamanaka(p)
Jaleel Shaw(sax) Benny Benack(tp) Yoshi Waki(b) Kendrick Scott(ds)

 山中千尋さんのライブは久しぶり。実はデビュー時からの大ファンで、ライブには何度も参加していますが、お世辞抜きで今まで私が聞いたライブ中でも五指に入るステージがありました。この人、CDもいいのですが、ライブはもっといい。
 さて、思いつきの飛び込みで入った今回のライブはどうでしょう。

 いきなりデビュー作Living without Fridayで全力疾走。相変わらず強烈な体育会ジャズ。ピアノ壊れるんじゃないの、と心配になるぐらいの激しさ、疾走感。定番になった?左手での「ゴーン」「ガーン」を初っぱなから連発。続いて最新作からの曲を中心に、最後の八木節、アンコールのジャズロックナンバーまで突っ走ってくれました。

 管楽器が入ったので印象が変わるかなとも思っていましたが、質感は同じ。当たり前ですが主役はどう見ても山中さん。管楽器の二人にもたっぷりとソロスペースがあり、素晴らしい演奏なのですが、概ね後にソロを取る大盛り上がりのピアノに食われてしまう。ドラムがあの今を時めくKendrick Scottであることも忘れてしまうぐらい、ピアノが全体を引っ張る印象。

 管楽器が入ることで、変化に富んだ音になったととらえるか、ピアノソロのスペースが減って寂しいととらえるか、人それぞれなのかもしれませんが、いずれにしても二管が入ることで、堂々とした王道ジャズになっていることは間違いない。最新作、Blue Noteレーベルへのオマージュでしたかね。
 もともと彼女の書く曲、日本的な旋律とBlue Noteレーベル諸作のファンキーさ、両者の哀愁感が混ざっているように思っていましたので、相性も抜群。
 ピアノは相変わらずド派手なのだけど、ファンキーさ、スピード感、激しさに加えて、起承転結が明確なドラマチックさ、さらにそこはかとなく漂う日本的な哀愁感。
 いずれにしても日本のジャズファンにはたまらなく心地よい音楽でしょう。

 一昨日見たTygran Hamasyanのライブとは好対象。予測が難しい緊張感のTygranと、予定調和(悪い意味ではありません)の安心感の中で大きく盛り上がる山中さん。
 さてどちらが好みか?
 私は両方です。
 あえてどちらかと言えば・・・うーん、後者かな。
・・・after hours。

posted by H.A.