“Tales of Cyparis”  (2013) Grégory Privat
Grégory Privat (Piano, Fender Rhodes, Wurlitzer)
Manu Codjia (Guitar) Jiri Slavik (Double Bass) Arnaud Dolmen (Ka) Sonny Troupé (Drums, Ka) Adriano Tenorio (Percussions)

Tales of Cyparis
Privat
Plus Loin Music
2013-09-24





 フランス領マルティニーク出身の若手ピアニストの爽やかなコンテンポラリージャズ。
 何やらBill Evansっぽいpianoのイントロから始まるこのアルバム。
 DrumではなくCajón(箱型パーカッションですね)とBaseが加わり、なるほど、カリブっぽいムードが漂い始めます。
 編成はピアノトリオをベースに、ギターやボーカルなどが彩を添える今風なジャズ。
 アルバム出だしの質感はKeith Jarrettの“Treasure Island”から毒気を抜いて軽やかに、近代的にした感じかな?
 中にはStevie Wonder的なボーカル曲が何曲かあったり、少々ロックっぽいギターが入ったり。
 ジャズやらワールドやらソウルやら、もろもろのテイストが混ざった佳曲揃い。
 リーダーのピアノ、ヨーロッパの雰囲気が漂い上品かつしなやか、軽快でほどよい疾走感。
 要所で決まる早いパッセージがカッコいい。
 しかもヨーロッパ系にありがちな暗さ深刻さは皆無、明るい質感。
 少し前ならZsolt Kaltenecker、現代ならRobert Glasperあたりにも通じる感じでしょうか。
 純粋な4ビートはなく、またラテンっぽくも無いのですが、全編ジャズの香り、ときおりクラーベ(南米系特有のリズムパターン)が薄ーく鳴っているように感じられる(気のせい?)のも心地いい。
 全編のんびりしていて暖かそうだけど、ほどよく都会的、しかも気品あふれる音楽。
 カリブのマルティニークってこんな感じの所なのかな。だったら行ってみたいな。
 なお、ひとつ前のアルバム“Ki Koté”(2011)もベース、カフォンのトリオ+ボイスで同質、ものすごく心地よく、カッコいいです。



posted by H.A.