“Mindset” (1992) Gary Peacock , Paul Bley
Gary Peacock (bass), Paul Bley (piano)
 
Mindset
Paul Bley
Soul Note Records
2010-03-16
ポール ブレイ
ゲイリー ピーコック


 前掲の“Right Time, Right Place” (1990) Gary Burton , Paul Bleyで思い出して久々に聞いたアルバム。
 やはり時期も近かったようです。
 こちらはピアノとベースのデュオ。
 これまたゆったりとして落ち着いたバラードが中心の演奏。
 デュオといっても共演は半分以下で、他は各人のソロ。
 どんな意図の企画なのかはよく読み切れませんが、さすがに巨匠のお二人、アルバムとしてもまとまった音。
 先のアルバムに比べると、ビブラフォンがベースに変わった分、あるいはPaul Bleyが少々難解モードに入っている分、地味な印象ですが、それはそれで深い味わい。
 Paul Bleyはいつもの後ろ髪を引かれるようなスローバラードとモダンジャズ、フリージャズが目まぐるしく交錯するピアノ。
 序盤の”How Long”、中ほどに置かれた"Meltdown"、終盤の"Flashpoint", "Mind Set"など、期待を裏切らない美バラードも何曲か。
 饒舌なベースが薄くなりがちな空間を埋めていくような演奏が目立ちます。
 静謐な印象ながらも、沈鬱でも空虚でもない、豊かな音。
 思索的、耽美的、でも甘すぎない音。
 クールでアーティスティック、でも難解ではありません。
 一人のゆっくりとした時間にちょうどいい、素敵な音。



posted by H.A.