“Don Juan's Reckless Daughter” (1977) Joni Mitchell
Joni Mitchell (Vocals, Guitar, Piano, Keyboards)
Jaco Pastorius (Bass, Bongos, Cowbells) John Guerin (Drums) Larry Carlton (Guitar) Michel Colombier (Piano) Wayne Shorter (sax) Larry Carlton (guitar) Don Alias, Manolo Badrena, Alex Acuna, Airto Moreira (Percussion )  and others

Don Juan's Reckless Daughter
Joni Mitchell
Rhino/Wea UK

ジョニ ミッチェル

 Jaco Pastorius繋がりで、彼の最高の演奏が収められているアルバム。
 正直、Joni Mitchellについては詳しくありません。
 それでもこのアルバムは、私の知る限りの全ジャンルの音源の中でも最もお気に入りアルバムのひとつ。
 ジャンル分けするとすれば、ボーカル入りジャズ・フュージョンか、ジャジーなフォーク、ポップといったところなのでしょうが、それではピンときません。他に類が無いような独特の音作り。
 Joni Mitchellのアルバムでも近いのは”Mingus”(1979)ぐらい。
 近いメンバー、曲のライブ”Shadows And Light” (1979)ですら雰囲気が違うし、近い時期の他のアルバムは全く別の質感の音。
 何か似たような音源あったかなあ、と考えても思いつかない。
 そのくらい特別なワン&オンリーな音。
 私にとっての主役はJoni Mitchellのギターと、Jaco Pastoriusのベース。
 この2つの楽器の絡み方が唯一無二、このアルバムでしか聞けないカッコよさ。
 適当な形容詞を探せばスペーシー。
 ギターのコードカッティングの音が空間に広がり、その上を丸っこいベースの音が、大小さまざま、色とりどりのゴムまりのように飛び跳ねる、そんな感じ。
 リバーブが強い録音の影響が大きいのでしょうかね、とにかく心地よい音空間。
 さらに上品ながら強烈なグルーブ。
 Jacoのリズム感、音符の置き方のカッコよさは言わずもがな。
 彼が音のイメージを決めているのは間違いないのでしょうが、ギターももの凄くいい感じ。
 コードストロークだけでここまでカッコいいと思わせるギターは滅多にありません。
 もちろん本来の主役の歌もメロディも申し分ありません。
 フォークっぽい素朴な音の作りだと平板な感じがしてしまうのかもしれませんし、加工しすぎるといやらしくなるのでしょうが、いい感じで自然な感じのエフェクティング。
 特にコーラス、そしてリバーブの使い方がもの凄くいい感じ。
 ということで、この二人の存在感が圧倒的であることは間違いないのですが、Jacoが入っていない曲を含めて全ての曲が素晴らしい。
 豪華なオーケストラが入った長尺曲や、パーカションが乱打されるエスニック系やら、弾き語りやら。
 ここまで多彩だと散漫になってしまいそうですが、そんな印象は全くなし。
 それぞれにカッコいいし、統一感もあるし、曲の配置も完璧。
 元々アナログ二枚仕様ではありますが、CD一枚で通してスルッと聞けてしまいます。
 まさに芸術品。
 これ、40年近く前の音源なんだなあ・・・改めて驚き。

 




posted by H.A.