吉祥寺JazzSyndicate

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2019年10月

【Disc Review】“The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery” (1960) Wes Montgomery

“The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery” (1960) Wes Montgomery

Wes Montgomery (guitar)
Tommy Flanagan (piano) Percy Heath (bass) Albert Heath (drums)



 Wes Montgomery、言わずと知れた大名作。
 オーソドックスなピアノトリオを従えた王道ジャズギターカルテット。
 にぎやかな管が入らない分、少し沈んだムード、クリーントーンのエレキギターの音が醸し出すクールな質感。
 心地よくバウンドするピアノトリオを背景にして突っ走るギター。
 アップテンポの疾走から始まって、ブルースにバラード、そして必殺“Four On Six”。
 少し沈んだムードの中、グングン前へ前へと進むバンド。
 決して愛想があるわけではないシンプルなメロディ、カッコいいブレーク。
 おもむろにシングルトーンから始まり、オクターヴ、コードとテンションを上げていくギターのインプロビゼーション。
 穏やかに始まりつつも突っ走る、でもあくまで上品なピアノ。
 ロマンチックでメロディアスではなく、クールでハードボイルド。
 カッコいいなあ。
 さて、この曲ぐらいカッコいいジャズ曲は他にどのくらいあるのでしょう。
 “Full House”?“Road Song”?
 ん?全部Wesさんじゃん。
 図らずともそんなことを思ってしまう名作、名演。




posted by H.A.


【Disc Review】“The Wes Montgomery Trio” (1959) Wes Montgomery

“The Wes Montgomery Trio” (1959) Wes Montgomery

Wes Montgomery (guitar)
Melvin Rhyne (organ) Paul Parker (drums)



 Wes Montgomery、オルガントリオでの初期作品。
 居並ぶジャズスタンダードの有名曲。
 冒頭"'Round Midnight"、最後までスローテンポ、バンドの音量を落としたまま、ギターの音だけが飛び出してくるようなバランス。
 そのギターも熱くなることのないゆったりとしたインプロビゼーション。
 たっぷりの余白がかえって迫力を助長する鬼気迫る演奏。
 "Yesterdays"でスピードが上がってもそのイメージは変わりません。
 ギターとブラシのDuoの様な面持ち。
 その金属的な音が軽いリバーヴともに広い空間に広がって、魔訶不思議な心地よさ。
 単にオルガンの音数と音量を抑えた演奏と録音の具合云々・・・なのかもしれませんが、それがカッコいい。
 "The End of a Love Affair”に移ってオルガンの音量が上がり、ようやく普通のオルガントリオのバランスに・・・、いや、やはりギターの音が大きい?
 小さな音で地の底から響いてくるようなオルガンのベースラインがなんだか怖い。
 そんな感じの不安定なバランスの録音、淡泊にも聞こえる演奏がクールネスを助長し、凄みを醸し出しているようにも思います。
 嘘みたいですが、ホントに。
 狙ったのかどうか、真相はいかに?




posted by H.A.



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