吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

2018年12月

【Disc Review】“Day Break” (1979) Chet Baker

“Day Break” (1979) Chet Baker

Chet Baker (trumpet, vocals)
Doug Raney (guitar) Niels-Henning Ørsted Pedersen (bass)

デイブレイク Daybreak
チェット・ベイカー・トリオ Chet Baker Trio
THINK! REOCRDS
2017-09-20


 Chet Baker、ドラムレスのトリオでのライブ録音。
 1970年代の終わり、デンマーク。
 静かに淡々と進む音。
 音の張りがどうとか、音程がなんとか、などなど、いろんなご意見はあるのでしょう。
 が、テーマソングのごとき端正なハードパップ"For Minors Only"、CTI時代の代表的な哀愁曲"You Can't Go Home Again"の長尺な演奏が聞ければそれで充分。
 私的Chet Bakerの二曲。
 ヨーロッパに場を移しての再演も、これまたクールで、ハードボイルドで、センチメンタル。


 

posted by H.A.


【Disc Review】“You Can't Go Home Again”, “The Best Thing For You” (1977) Chet Baker

“You Can't Go Home Again”, “The Best Thing For You” (1977) Chet Baker

Chet Baker (trumpet)
Don Sebesky, Kenny Barron (electric piano) Richie Beirach (electric piano, clavinet) John Scofield (guitar) Gene Bertoncini (acoustic guitar) Ron Carter (bass) Alphonso Johnson (electric bass) Tony Williams (drums) Ralph MacDonald, Arto Tuncboyaciyan (percussion)
Hubert Laws (flute, bass flute, piccolo) Paul Desmond (alto sax) Michael Brecker (tenor sax) John Campo (bassoon) and String

ユー・キャント・ゴー・ホーム・アゲイン(紙ジャケット仕様)
チェット・ベイカー
ユニバーサル ミュージック クラシック
2005-12-14

The Best Thing for You
Chet Baker
I.M.S Records


 Chet Baker、フュージョン寄りのセッションから二作。
 人気作“She Was Too Good to Me” (1974)の続編的作品。
 現在は未発表音源を加えて二作を混ぜてしまったCDも流通しているようです。
 ジャズとファンクが交錯する強いビートとフワフワしたエレピが全体のイメージを作り、ビッグネームなメンバーがソロを奏で、ストリングスが彩りを加える豪華な編成。
 スタンダードを含めてキャッチーな楽曲が揃っていますが、出色はセッションを仕切ったのであろうDon Sebesky のベタベタにセンチメンタルな“You Can't Go Home Again”、似合っているかどうかはさておき怒涛のラテン”El Morro”、Richie Beirachの激しいファンクフュージョン"Out Of Our Hands"でしょうか?
 激しくハイテンションなバンドと、周りに合わせつつもクールなトランペット。
 1970年代フュージョン、ファンク色が強くなってきて、熱とクールネスが交錯する特別な音。
 過激さとちょっと甘酸っぱい感じの懐かしさのアンバランス、それが何ともいい感じ。
 このあたりのおいしそうな所だけを聞きたい時には“Together” (1974-1977) Chet Baker & Paul Desmondなんてとても素晴らしいオムニバスがあります。




posted by H.A.


【Disc Review】“She Was Too Good to Me” (1974) Chet Baker

“She Was Too Good to Me” (1974) Chet Baker

Chet Baker (Trumpet, Vocals)
Bob James (Piano, Keyboard) Milt Jackson, David Friedman (Vibes) Ron Carter (Bass) Steve Gadd, Jack DeJohnette (Drums)
Paul Desmond (Alto Saxophone) Romeo Penque (clarinet) Hubert Laws, George Marge (Flutes) and orchestra

She Was Too Good to Me
Chet Baker
Masterworks
2010-10-05


 Chet Baker、言わずと知れた名作、人気作。
 1970年代CTI、フュージョン~ポップスも混ざり合う音。
 エレピのクールでフワフワした響き、攻撃的でパタパタ、シャカシャカしたドラム、間延びしたようなエレキっぽいウッドベース。
 全部合わせて1970年代のジャズ。
 そんな音を背景にした、クールなトランペット、フルート、激甘アルトサックスの絡み合い。
 さらにときおりの甘いボイスにロマンチックなオーケストラ・・・
 とても優雅。
 心地よさ最高。




posted by H.A.


【Disc Review】“Playboys” (1956) Chet Baker & Art Pepper

“Playboys” (1956) Chet Baker & Art Pepper

Chet Baker (trumpet) Art Pepper (alto saxophone)
Carl Perkins (piano) Curtis Counce (bass) Larance Marable (drums)
Phil Urso (tenor saxophone)

Playboys
Chet Baker & Art Pepper
Ais
2012-05-22


 1950年代ウエストコーストジャズの名作。
 東海岸とは違う軽快さ。
 さらさらと淡々と流れていく音。
 Blue Noteな名曲“For Minors Only”他、紛うことなきハードバップな演奏が何か違うモノのように聞こえてきます。
 ひたすら端正で流麗なトランペットと揺らぐアルトサックス。
 飛び散る汗や熱狂とは違うクールネス。
 あの時代の”粋”の塊のような音。




posted by H.A.


【Cinema Paradiso】『沈黙の世界』 (1956)

『沈黙の世界』 (1956)

沈黙の世界 [DVD]
ドキュメンタリー映画
日本コロムビア
2005-06-29


 1956年、ジャック=イヴ・クスト、ルイ・マル監督、カラー作品。
 英語のナレーションと共に海洋調査隊がカリプソ号でドキュメンタリー的に撮影する。
 映像美が素晴らしくフィルムの質感や色味も最高。
 生物の素晴らしさを芸術的に自然な形で撮影している。
 音楽も素晴らしく少しメルヘンチックな、子供向けのSF的な感覚で良かった。
 様々な魚や珊瑚、鯨や鮫、ウミガメなどが登場。
 やさしさ、可愛らしさが、アナログ的な自然な形で伝わってくる。
 現在のデジタル社会とは全く別だ。
 海底の神秘的な魅力が子供の頃抱いていた想像力をノスタルジー的に揺り動かした。
 水の音など、気持ちよく、仕事疲れで寝落ちしてしまったが、二日に分けてもう一度見た。
 所謂、癒しの効果もあると思うし、撮影のセンスがいいのでDVDが欲しくなったが、廃盤みたいだ。
 やはり、ルイ・マルの映画監督としての力量も大きいだろう。
 そして海洋学者のクストーとの相性もよかったのだろう。 
 ちなみに、1956年のカンヌ国際映画祭でパルムドール、アカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞している。




posted by N.N.

【Cinema Paradiso】『エクス・マキナ』 (2015)

『エクス・マキナ』 (2015)

エクス・マキナ (字幕版)
ドーナル・グリーソン
2016-11-04


 2015年、監督アレックス・ガーランド、出演者アリシア・ヴィキャンデル、ドーナル・グリーソン、オスカー・アイザック、ソノヤ・ミズノ。
 イギリスのロボットSFスリラー映画。
 アカデミー賞、視覚効果賞受賞作品。
 登場人物はほぼ四名のみ。
 場面は山の中の家、ほぼ一か所のみ。
 そんなミニマルな構成で展開されるクールでスタイリッシュなロボットサスペンス。
 とにもかくにも、瑞々しく美しい映像。
 山、森の樹々の緑、川、水、未来的な建築、照明、インテリア。
 浮世離れしたほど美しい女性アンドロイド。
 現代~近未来の工業製品の美しさを集結したような素材感のロボットの身体。
 それらに対して冴えない男性ふたり・・・
 ストーリーは密室の中でクールに淡々と進んでいきます。
 何がどうなっていくのか予測できない展開の中、静かに謎が膨らんでいきます。
 それに合わせるかのように女性アンドロイドたちの美しさ、妖しさも増幅。
 アンドロイドの創造主はいったい何がしたかったのか?
 招かれた客は何のためにそこにいるのか?
 果たしてその行き着く先は・・・?
 アンドロイド役のアリシア・ヴィキャンデルは、ほぼ頭髪なし、身体もロボットな場面がほとんどですが、妖しい美しさと凄い存在感。
 何の情報も持たずに観ましたが、タダモノではない感がヒシヒシと感じられます。
 その後“トゥームレイダー ファースト・ミッション” (2018)に抜擢。
 なるほど。


 

posted by H.A.


【Disc Review】“Desvelando Mares” (2018) Bianca Gismonti Trio

“Desvelando Mares” (2018) Bianca Gismonti Trio

Bianca Gismonti (piano, voice) 
Antonio Porto (bass) Julio Falavigna (drums, tabla) 
Jose Izquierdo (percussion) Preetha Narayanan (violin) Bebe Kramer (accordeon) Fabio Mentz (bansuri flute) Ganapati (sitar) Maria Joao (voice) Elizabeth Rodriguez, Magdelys Savigne (vocals)

Desvelando Mares
Bianca Gismonti
Hunnia Records
2018-08-30


 ブラジルのピアニストBianca Gismonti、トリオ+αの新作。
 前作は“Primeiro Céu” (2015)、父Egbertoさんとは少し違う感じながらも、なんだかんだでその現代女性版ってなイメージでしたが、本作は諸々の音が入り混じる多国籍な音。
 ファンクなピアノトリオをベースに、フォルクローレなアコーディオン、バイオリン、インドなタブラにシタール、ポルトガルの魔女Maria Joao(ホントに”Majo”って曲歌っています。名前の略だと思うけど。)、多士済々のゲスト陣。
 冒頭、アコーディオンが響くフォルクローレな優しい音からスタートし、上品なバイオリンなどが絡みながら音楽は進みます。
 本作は穏やかで優しい系かあ・・・と思っていたら、徐々にビートが強くなり、ヘビーでエキサイティングなファンクの連発だったり、シタールとタブラが絡み合う山奥の妖しい系だったり、激しい系のピアノソロ演奏だったり。
 諸々を経て、三者が複雑に絡み合う幻想的で漂うような音、ドラマチックなピアノトリオで幕。
 考えてみれば父Egbertoさんも初期の優しいブラジリアンミュージックから徐々に過激になっていった感じでしたかね。
 その怪人っぽさが別の方向から来た、ってな感じでしょうか。
 そんな感じのポップではなく、シリアスな表情のコンテンポラリージャズ。




posted by H.A.


【Disc Review】“Amor De Verdade” (2018) Diana Horta Popoff

“Amor De Verdade” (2018) Diana Horta Popoff


Diana Horta Popoff (vocals, piano, flute)
André Mehmari (piano, bandolim, keyboards, flute, orchestration) Mathias Allamane (bass) Christophe Bras (drums)
Yuri Popoff (vocals, guitar) Lena Horta (flute)

Amor De Verdade
Diana Horta Popoff
Latina
2018-09-19


 ブラジル出身、フランス在住のボーカリストDiana Horta PopoffのMPB、第二作。
 Toninho Hortaの姪御さん、前作“Algum Lugar” (2013)では叔父様も参加しての電子音混じりの作品でしたが、本作はAndré Mehmariの完全サポート付き。
 本人またはAndré Mehmariのピアノ、ファンクなエレキベース、ジャズっぽいドラムのピアノトリオに、シンセサイザー?、フルートその他が彩り付けする構成。
 ポップで浮遊感、不思議感たっぷりのオリジナル曲。
 そんなサウンドを背景にしたキャンディなウィスパーボイス。
 ポップな音の後ろでなんだか凄そうなピアノが鳴っていますが、André Mehmari的な高貴な感じは少々のみ。
 弾き倒しくてしかたないけど今日はこのくらいにしておいてやろう・・・ってな控え目な感じというか、ウズウズしている感じが何とも微笑ましいというか何と申しましょうか・・・
 そんなこんなで浮遊感と幻想的な感じがたっぷりのポップサウンド。
 それに加えてフレンチポップなオシャレさ、洒脱感もちらほらするのは、やはりメンバーの拠点ゆえの空気感なのでしょう。
 Clementineさんをもっと淡く不思議にしたような空気感。
 そんな春の陽だまりのような、のどかでオシャレなブラジリアンポップス。




posted by H.A.


【Disc Review】“The Book of Longing” (2018) Luciana Souza

“The Book of Longing” (2018) Luciana Souza

Luciana Souza (voice)
Chico Pinheiro (guitar) Scott Colley (bass)



 ブラジル人ボーカリストLuciana SouzaのシンプルなトリオでのMPB。
 ギターはブラジリアンジャズの名手、ベースは現代ジャズのファーストコール。
  “Brazilian Duos” (2002), “Duos 2” (2005), ”Duos 3” (2012)などの純ブラジル系MPB、 ニューヨーク系コンテンポラリージャズ人脈とのジャズ寄りのMPBではなくて、フォーキーな感じに寄せた音。
 アコースティックギター、クリーントーンのエレキギターがオーバーダビングされ、ベースが穏やかに下を支える、静かなサウンド。
 そんな音を背景にして、スモーキーでミステリアス、さらに優し気なヴォイス。
 ときおりのいかにもChico Pinheiroな突っ走るエレキギターがアクセント。
 Leonard Cohenを何曲かにオリジナル曲。
 基本的にはフォーキーでわかりやすいポップスなのですが、静かな空間の中でこの人の声が響くとなんだか幻想的。
 ブラジルぽかったり、ポップスぽかったり、ジャズっぽかったり、いやらしくないほどほどのポップネス。
 ほどよい浮遊感、幻想的な空気感と都会的な洗練が入り混じる音、非日常感は少々のみ、ポップ方向にも寄り過ぎず。
 現実と幻想のほどよいバランスの時間。




posted by H.A.


【Cinema Paradiso】『LUCY/ルーシー』(2014)

『LUCY/ルーシー』(2014)

LUCY/ルーシー (吹替版)
スカーレット・ヨハンソン
2017-04-19


 2014年、フランス制作、監督リュック・ベッソン、出演スカーレット・ヨハンソン、モーガン・フリーマン他。
 人間の脳の力を開放すると何が起こるのか?を描いたSF&バイオレンス・アクション。
 舞台は台北~パリ。
 奔放に過ごす主人公はマフィアの取引に巻き込まれ、密輸の運び屋として、体内に脳を活性化する薬を埋め込まれてしまいます。
 トラブルを経てその薬が効き始めてしまい、脳の能力が解放されることによって起こる変化。
 徐々に変わっていく様は確かに起こりそうな事象。
 さて次はどうなるのか?、抗争、アクションと並行して進む展開。
 そんな中でスカーレット・ヨハンソンは相変わらず美しいし、周囲の人々、話の展開はグロくて怖くて過激。
 そして変化は次第にエスカレートし、そこまでいくかあ?ってな結末。
 うーん、確かそういう考え方もあるのかなあ・・・?ちょっとねえ・・・
 何にしても、こりゃスゲーや。
 スーパーヒーローものでも、科学ものでもない、かといって人間の本質を・・・とかいった類のものでもない、不思議で過激なストーリー。


 

posted by H.A.


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