“Returnings” (2018) Jakob Bro
Jakob Bro (guitar)
Thomas Morgan (double bass) Jon Christensen (drums)
Palle Mikkelborg (trmpet, flugel horn)
デンマークのギタリストJakob Bro、“Streams” (2015)に続くECM制作。
ドラムが前々作“Gefion” (2013)のJon Christensenに戻り、ベースは不動のThomas Morgan。
さらに同じくデンマークのベテラントランペッターPalle Mikkelborgが加わります。
前二作と同じく、淡くて漂うようなマイルドな音、薄く乳濁色が掛かったような幻想的な空気感。
トランペットが加わることで音の輪郭がシャープになり、哀し気なミュートの音が寂寥感を助長しますが、空気感は変わりません。
全編ゆったりと漂うようなテンポ。
ふわふわとしたギターに、静かにグルーヴするベース、フリーにアクセントをつけるドラム。
その穏やかであいまいな時間に寄り添うようなトランペット。
“Gefion” (2013)にも収められていた哀し気なバラード"Oktoberから始まる、淡くて不思議な時間の流れ。 強いビートはなく、強い音もフリー混じりのタイトル曲”Returnings”のみ。
淀んだ時間、迷宮に迷い込んだような、どこかわからない世界にいるような時間が続きます。
淀んだ時間、迷宮に迷い込んだような、どこかわからない世界にいるような時間が続きます。
とても穏やかで温かですが、強い寂寥感。
その最後に収められた前向きな短いバラード”Youth”。
全体を通して聞けば、少し抽象的で哀しい映画のようなさり気ないドラマチックさ。
その最後に収められた前向きな短いバラード”Youth”。
全体を通して聞けば、少し抽象的で哀しい映画のようなさり気ないドラマチックさ。
そんな構成がこの人のアルバムのカッコよさ。
こんな空気感がDanish Saudadeなのでしょうね、たぶん。
こんな空気感がDanish Saudadeなのでしょうね、たぶん。
posted by H.A.