“En Nosotros” (2013) Susana Ratcliff
Susana Ratcliff (voice, bandoneon)
アルゼンチンの女性バンドネオン奏者&ボーカリストSusana Ratcliffの現代フォルクローレ。
さらに彩りを添える、定番の木管とストリングス。
全体を包み込むようなノスタルジックで懐かしげな空気感。
posted by H.A.
“En Nosotros” (2013) Susana Ratcliff
posted by H.A.
“Genealogia” (2013) Trio Gallo-Mendez-Pilar
“Sol y Luna” (2013) Lilián Saba, Marcelo Chiodi
“Lo Mejor de Cada Casa” (2013) Martin Sosa
posted by H.A.
“Lucas Nikotian, Sebastian Macchi” (2013) Lucas Nikotian / Sebastian Macchi
Lucas Nikotian, Sebastian Macchi (piano)
アルゼンチンの二人のピアニストによるDuo作品。
ジャズ、クラシック、現代フォルクローレが交錯するピアノミュージック。
“Luz de agua” (2005) のSebastian Macchiはもちろん、 Lucas Nikotianもレーベル主宰のCarlos Aguirreの影響が強いのでしょう。
クラシックの色合い、ヨーロッパの空気感も漂うピアノ。
躍動感の強い演奏が多いのですが、うるさくなることも音がぶつかることもなく、音楽は穏やかに進んでいきます。
Carlos Aguirre、あるいはブラジルのAndre Mehmariを想い起こすような二人のピアノ。
タメを効かせて置かれていく音がセンチメンタルでもあり、繊細でもあり・・・
このレーベル系の音楽、本拠地の立地も含めて川沿いミュージック?と呼ばれることがあるそうですが、本作もまさにそんな音。
ゆっくりと静かに流れたり、淀んでみたり、飛び跳ねてみたり、速く激しく流れたり・・・さまざまな表情。
楽曲を概ね分け合った二人のオリジナル曲は、表情は違えど穏やかで優し気なムードは変わりません。
どこまでも続いていきそうな音楽ですが、最後は虫の音のようなSEと囁きボイス、シンセサイザーも絡めつつのPat Metheny、あるいはLyle Mays風に静かに、しかもドラマチックに幕。
なるほど、そこにも繋がっているのか・・・
posted by H.A.
“Luminilo” (2011) Juanjo Bartolome
Juanjo Bartolomé (voice, guitar)
Rolo Rossi (piano) Carlos Aguirre (Rhodes) Fernando Silva (bass) Diego Marizoni (voice, percussión) Diego Morini (percussión)
Claudio Bolzani (guitar, voice) Guadalupe Abero, Nicolás Spivak (voice)
Hernan Soria (violín) Magnolia (strings quartet)
アルゼンチンのギタリスト~シンガーソングライターJuanjo Bartoloméの現代フォルクローレ。
Quique Sinesiのお弟子さんとの話もあり、なるほど、ときおりエレキギターも交えつつの静かな音。
中心となるのはギターと歌、コーラス。
いくつかの楽曲でピアノ、ベース、パーカッション、ストリングスが彩りを付けていく形。
レーベル主宰のCarlos Aguirreはエレピで二曲に参加しています。
前面に立つボーカルは自身、“Luz de agua” (2005)のClaudio Bolzaniをはじめとして、男女含めて入れ代わり立ち代わり、いずれも儚い系。
さらに全面で繊細なコーラスがフィーチャーされるあのスタイルですが、もっと素朴、もっと寂寥感が強い空気感。
オリジナル曲中心の楽曲は、Carlos Aguirre調だったり、いかにも現代フォルクローレ調だったり、もっと素朴なフォーク調だったり、さまざまな表情。
ポップな感じで始まりますが、先に進むにつれ、哀しげな表情に変わっていきます。
多くがゆったりとしたテンポ、内省的で少し沈んだイメージ。
繊細で儚げなCarlos Aguirreの世界なのですが、ハードボイルドで男性的、寂寥感強い系。
あのオシャレなはずのCarlos Aguirre流コーラスが、静かに胸に迫って来るような切なさ。
それでいてどことなくぶっきらぼうでルーズな感じがなんとも染みてきます。
センチメンタルですが沈痛さはなく、穏やかで前向きなあのサウダージ。
どこか遠くの懐かしい景色を眺めているような、ゆっくりと情景が遷り変わっていくような音。
南米男の哀愁系現代フォルクローレ。
こればっかりで恐縮なのですが、これまた名作。
posted by H.A.
“Resonante” (2011) Luis Chavez Chavez
Luis Chávez Chávez (guitar)
Antonio Restucci (mandolin) Fernando Silva (cello, bass) Luciano Cuviello (drums) José Luis Viggiano (perccusión)
Carlos Aguirre (accordion) Sebastián Macchi (piano, Rhose) Juan Falú (guitar) Luis Barbiero (flute)
Ramiro Gallo (violin) Francisco Lo Vuolo (piano) Eugenio Zeppa (clarinet, claron) Leandro Drago (keyboard) Nahuel Ramallo, Gonzalo Díaz (perccusión)
チリのギタリストLuis Chávez Chávezによる現代フォルクローレ・・・ではなさそうで、南米ジャズとも違って・・・何と申しましょうか・・・まあ、クラシック系・・・
とにもかくにも、静かでメロディアスながら不思議感たっぷり。
強い寂寥感と静けさに凄味すら漂う作品。
Carlos Aguirre, Sebastian Macchi , Fernando Silvaなどの有名どころを含めて、たくさんの人が参加していますが、基本的にはギターと楽曲ごとに入れ替わる少人数のサポートで進む、少し沈んだ感じの音。
冒頭はギターとチェロが漂いながら絡み合う、静かながらハイテンション、哀し気なコンテンポラリージャズ風。
続くは優雅で流麗なCarlos AguirreのアコーディオンとのDuo、切なげなSebastian Macchi, Fernando Silvaとのトリオ、寂しげなギターDuoのワルツ、穏やかな木管との絡み、Astor Piazzola的なバイオリンが唸るタンゴな演奏、などなど、さまざまな編成、さまざまな表情の演奏が続きます。
いずれもキャッチーなメロディ、とても優雅な演奏なのですが、沈んだムードの音の流れ。
そんな流れをそのまま引き継いで、後半は組曲”Rayuela”。
そのタイトル曲、わずか三分半のワルツが凄い。
今にも止まりそうなスローテンポ、遅れ気味に美しいメロディを置いていくギター、つつましやかにカウンターをあてるチェロと、これまた聞こえないほどにつつましやかなエレピと電子音。
それだけ。
それだけで数十作分の価値がありそうな素晴らしい演奏。
これは鳥肌もの・・・
クラシカル、ノスタルジックなようで、先端的。
名作です。
posted by H.A.
“Anima” (2011) Ethel Koffman
Ethel Koffman (voice)
Leonel Lúquez (piano) Claudio Bolzani (guitar) Javier Allende (drums) Charly Pagura (bass) Jesús Olondriz (cello) Luis Giavón (oboe, clarinette)
Carlos Aguirre (accordion) Eugenio Zeppa (clarinet) Mariano Loiácono (trumpet)
Sandra Corizzo, Julián Venegas, Juan Carlos Baglietto (voice)
Rodolfo Marchesini, Virginia Llansa (violin) Paula Weihmüller (viola)
アルゼンチンのボーカリストEthel Koffmanの現代フォルクローレ。
明るくて、穏やかで、優し気で、懐かし気なポップス風味。
少々ジャジー。
リーダーはおそらくほどほどのベテラン、ちょっとスモーキーで低めの声。
少し遅れ気味に声を置いていきつつベタつかない絶妙なバランスに、自然に抜けて、上に上がると自然に裏返る美しい歌。
ピアノトリオ+ギターの現代の南米定番の編成に加えて、チェロ、木管楽器、アコーディオンの優し気な音、さらにコーラス、ジャジーなトランペットやらサックスやら、曲ごとにゲストが加わる形態。
ときおり顔を出すストリングスの色付けを含めて極めて上品な質感。
南米の古今の楽曲を選んだのでしょう。
洗練されたCarlos Aguirreの曲ではない分、かえって素朴でナチュラル、懐かし気な感じ。
ちょっと哀し気だけども、優し気で前向き、キャッチーなメロディが揃っています。
管楽器、ピアノなどのインプロビゼーションが始まるとジャズな表情になりますが、優し気な空気感がいかにも南米フォルクローレ。
ときおり現代的なビート感、ドラマチックな構成も顔を出しますが、包み込むようなボイスがどこか懐かし気なところへ引き戻している感じ。
お国、言語は違えどブラジルのMonica Salmaso諸作を想い起こす質感は、どこかで何かが繋がっているのでしょう。
南米系独特の柔らかなビート感、浮遊感に、南米系のサウダージ漂うキャッチーなメロディに、極めて上質な演奏。
これまた名作です。
ポップス系のShagrada Medraなら、本作が一番好みかも・・・?
posted by H.A.
“Reflejos” (1997-2011) Daniel Nakamurakare
Daniel Nakamurakare (bass)
Edgardo Acuña (guitar) Adrián Fernández Fazio, Marcelo Macri (piano) Ricardo Fiorio, Lautaro Greco, Pablo Mainetti (bandoneon) Pablo Agri, Juan Roqué Alsina (violin) Pablo Rodríguez (percussion)
おそらくアルゼンチン在住日系人による、現代タンゴ。
Carlos AguirreのレーベルShagrada Medraから。
少々重めのビート感、悲壮感も漂うようなメロディラインは、Astor Piazzolla的なイメージ。
posted by H.A.
jazzsyndicate
【吉祥寺JazzSyndicate】
吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。
コンテンポラリー ジャズを中心に、音楽、映画、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。