吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

2017年06月

【Disc Review】“Original Music From The Soundtrack Of Pinero” (2002) Kip Hanrahan

“Original Music From The Soundtrack Of Pinero” (2002) Kip Hanrahan
Kip Hanrahan (Producer, Percussion)
Lysandro Arias, Mike Cain (Piano) Peter Scherer, Edsel Gomez (Piano, Electric Piano)
Leo Nocentelli (Guitar)
Fernando Saunders (Electric Bass, Cello) Andy Gonzalez (Bass)
Robby Ameen (Drums, Congas, Percussion) El Negro Horacio Hernandez (Drums, Percussion)
Carlos Mestre, Eric Valez, Milton Cardona, Richie Flores (Congas) Paoli Mejias (Congas, Percussion) Edgardo Miranda, Yomo Toro (Cuatro) Vincente George (Guiro) Amadito Valdez, Nicky Marrero (Timbales)
Mauricio Smith (Flute) Mario Rivera (Baritone Sax) Papo Vasquez (Trombone) Chocolate Armenteros (Trumpet) Jerry Gonzalez (Trumpet, Percussion) Alfredo Triff (Violin)
Benjamin Bratt, Frankie Rodriguez (Voice) Felix Sanabria, Orlando Rios (Voice, Bata) Abraham Rodriguez (Voice, Bata, Claves, Congas)

original music for PINERO
キップ・ハンラハン

2002-09-21


 Kip Hanrahan、プエルトリコ~ニューヨークの詩人Miguel Pineroの伝記?映画”Pinero”のサウンドトラックの音楽部分、なのだと思います。
 冒頭からフリージャズなピアノの激しい演奏~電子音と語りが交錯しながらスタート。
 サントラゆえに短い演奏を含めて全27曲、二分に満たない演奏、インタールード的な楽曲、断片的な演奏もありますが、それらを含めてまとまっています。
 全編通じてアフロキューバンな音、あのKip Hanrahanの音です。
 導入部こそ少々重めですが、中盤以降、むしろポップでわかりやすい楽曲、キューバンポップスな感じの演奏も多く、各曲がコンパクトになっている分、聞きやすくなっているかもしれません。
 メンバーもいつものバンドのメンツ。
 ボーカルがフィーチャーされる曲は少な目ですが、いつもながらに鳴り響くパーカション。
 サックスではなく、トランペットがリードする曲が多いのがここまでと違うといえばそうなのかも。
 いかにもキューバ音楽な少々時代を感じる朗々とした音と、Miles Davis的なクールなミュートが交錯するトランペット。
 ちょっと薄味なDon Pullenなピアノの場面があったり、エレピが“A Thousand Nights And A Night: Red Nights” (1996)の導入部”Shahrazade (Opening)”を奏でる場面が何回かあったり、その他いろんな隠し味も散りばめられているのでしょう。
 最後もストリングスを絡めつつの”Shahrazade (Opening)”と語りが交錯する中で、穏やかに幻想的に幕。
 映画の内容を把握していないため、全体のメッセージが重いのかどうかもわからないのですが、音自体は意外にも気軽に聞けるKip Hanrahan だったりするかも・・・




 posted by H.A.


【Disc Review】“A Calm in the Fire of Dances” (2000) Deep Rumba

“A Calm in the Fire of Dances” (2000) Deep Rumba
Kip Hanrahan (Music Direction, Vocals)
Andy González (Bass, Vocals) Robby Ameen (Drums, Sculpture)
Giovanni Hidalgo (Sculpture) Richie Flores, Paoli Mejias (Congas) Abraham Rodríguez (Claves, Vocals) Haila Monpie (Vocals)
Charles Neville (Tenor Sax) Alfredo Triff (Violin)

A CALM IN THE FIRE OF DANCES
DEEP RUMBA
ewe
2007-03-28


 Kip Hanrahan、“This Night Becomes a Rumba” (1998) に続くDeep Rumbaプロジェクト第二弾。
 本作も和声楽器抜きのパーカッションと肉声を中心とした音作り。
 Kip Hanrahanの楽曲は数曲で、メンバーの作品、その他のエスニックな楽曲中心の構成。
 冒頭は物悲しいサックスの独奏から。
 前作の流れからして意外なスタートですが、リズムが入るとあの怒涛のようなエスニックな音。
 この人のオープニングのお約束といえば、そうかもしれません。
 終始鳴り続けるクラーヴェ、パーカッションの連打と色とりどりの声、歌が、これでもかこれでもかと続く饗宴。
 本作もクラクラするような陶酔感。
 音楽が終わってもクラーヴェがどこかで鳴っているような錯覚が・・・
 サンバと同じく、サビのひたすらのリフレインが陶酔感を誘う演奏も何曲か。
 前作よりも本作の方が、西洋音楽的な意味でのメロディラインが明確な曲が多いイメージ、編曲も多彩で、馴染みやすいのかも。
 前作の”Sunshine of Your Love”、” I Wish You Love”のような隠しトラック的な楽曲もあるのかもしれませんが、よくわかりません。
 アカペラで歌われる”Besame Mucho”は、近所のメキシコ原産でもあり、意外性がないような・・・
 もちろん全編通してレギュラー作品でのKip Hanrahanの音楽とは違うテイストの音。
 その洗練された感じ、オシャレな感じも抑制され、あくまで怒涛のようなアフロキューバンエスニックミュージック。
 Buena Vista Social Clubのような優雅でノスタルジックな感じではなく、血沸き肉躍るハイテンションなキューバンミュージック。
 おっと、まだクラーヴェがどこかから聞こえてくるような・・・




 posted by H.A.


【Disc Review】“This Night Becomes a Rumba” (1998) Deep Rumba

“This Night Becomes a Rumba” (1998) Deep Rumba
Kip Hanrahan (Producer, Percussion, Vocals)
Andy González (Bass) Robby Ameen (Drums) 
Rubén Blades, Milton Cardona (Congas, Coro, Vocals) Richie Flores, Paoli Mejias (Congas) Horacio "El Negro" Hernández (Timbales) Orlando "Puntilla" Rios (Congas, Vocals) Abraham Rodríguez (Claves, Vocals) Amadito Valdés (Timbales) Ciamara Laugart (Vocals)
Jerry Gonzalez (Percussion, Trumpet)

This Night Becomes A Rumba
ディープ・ルンバ
american clave
1998-10-27


 Kip Hanrahan、同時期の“A Thousand Nights And A Night - (Shadow Nights 1)” (1998)などの千夜一夜シリーズと並行してして動くプロジェクト。
 西洋音楽的に、現代的に、あるいは洗練された音ではなく、生のままのエスニックなキューバ音楽をやってみようといったところでしょうか?
 この少し前に流行ったと思しき“Buena Vista Social Club” (1996) のRy Cooderになんとか・・・、ってなことはないのでしょうね・・・?ま、全く違う音楽なので・・・
 とにもかくにも、もろアフロキューバンな音、激しい系。
 Kip Hanrahanのここまでの作品と違って、アフロキューバンエスニック、そのものな音。
 ギター、ピアノといった和声楽器なし、ホーンもトランペットのみ。
 パーカッションと肉声を中心とした編成。
 楽曲もKip Hanrahanの楽曲は数曲のみで、メンバーの作品、おそらく伝統曲であろう楽曲が中心。
 短いアカペラでの囁きからスタートしますが、ビートが入るとお祭り状態。
 ベースとドラムの音がかろうじて現代の音楽的というか、西洋音楽的な音、ってな感じのエスニックさ。
 ボーカルも、ジャズやロック色の曲はわずかで、エスニックテイスト全開です。
 クラクラするようなパーカッションの怒涛の連打と、司祭とそれに呼応する群衆のようなコーラス。
 ドラムはいつもの感じだし、たまにミュートトランペットなども登場するのですが、エスニックな音の渦の中に巻き込まれていきます。
 そんな中に、なぜか突然登場するCreamの”Sunshine of Your Love”、さらにシャンソンの” I Wish You Love”。
 縁の深いJack Bruceの参加はすでになく、確かにベースラインは”Sunshine of Your Love”ですが、パーカッションの連打の中に溶け込んで何のことやら・・・
 ”I Wish You Love”は素直にメロディが出ていますが、長尺10分近くクラーヴェ鳴りまくりのお祭り状態で、とてもシャンソンとは思えません。
 素朴なような、のどかなような、不思議な扱われ方のオシャレなメロディ。
 いやはやなんとも・・・
 そして延々と続く宴の締めは、またもや謎の囁きと、ソウルフルな女声のアカペラでの朗々とした歌。
 いやはやなんとも・・・




 posted by H.A.

【Disc Review】“A Thousand Nights And A Night - (Shadow Nights 2)” (1999) Kip Hanrahan

“A Thousand Nights And A Night - (Shadow Nights 2)” (1999) Kip Hanrahan
Kip Hanrahan (Producer)
DD Jackson (Piano) Don Pullen (Piano, Organ) Fernando Saunders (Bass)
Horacio "El Negro" Hernandez, J.T. Lewis, Robbie Ameen (Drums)
Anthony Carrillo (Congas) Paoli Mejias, Richie Flores (Percussion)
Alfredo Triff (Violin) Erica Larsen (Voice)

キップ・ハンラハン

 Kip Hanrahan、“A Thousand Nights And A Night: Red Nights” (1996)、 “A Thousand Nights And A Night - (Shadow Nights 1)” (1998)に続く、千夜一夜シリーズ第三弾。
 冒頭はゆったりしたビートに乗った、いつもの激しいピアノで幕を開け、複雑なビートを叩き出すドラムと物悲しいコードを奏でるピアノ、ピアノ二台よるバラード、バイオリンと語り・・・などなど、一分前後の短い演奏が、ずらり七曲?並びます。
 これはなんだろ?
 予告編?
 リミックス?
 ってな感じで始まり、八曲目“Commerce”から長め楽曲、激しいビートの演奏が始まります。
 が、安心するのは束の間、ずーっとドラムソロ、四分過ぎてやっと例の語りが始まります。
 やっと九曲目”The Tale of the Youth Behind Whom Indian and Chinese Music Was Played, And”でオルガンとベースが鳴り出し、激しいビートと物悲しいコードチェンジが絡み合う展開。
 とてもカッコいいのですが、これもそのまま続くこと、四分。
 やっとピアノのインプロビゼーションが乗ってきます。
 これはいつもの超カッコいいDon Pullen&Kip Hanrahan。
 至福の時間が数分続きます。
 が、この編曲はなんだろ?
 カラオケ?
 あるいは自分でストーリーを作れ?
 さらに十曲目、”Accurracy of Location in Shahrazade's Shadow Night”は語りから、ようやく登場する怒涛のパーカションとドラムのみの饗宴。
 これが十数分続くんじゃない?と思っていたら、ほんとにそう。
 そんな三曲の後、残りの四曲はオープニングと同様に、数秒~一分前後の短い曲?
 これはいったいなんだろう?
 凡人の私にはわからない構成。
 どこかに解説があるのかな?
 それでもカッコいいのがこの期のKip Hanrahanの音。
 どれも名作です。
 これ?
 うーん・・・?
 よろしいのではないかと。




 posted by H.A.


【Disc Review】“A Thousand Nights And A Night - (Shadow Nights 1)” (1998) Kip Hanrahan

“A Thousand Nights And A Night - (Shadow Nights 1)” (1998) Kip Hanrahan
Kip Hanrahan (Producer, Voice, Percussion)
Don Pullen, Michael Cain (Piano) Brandon Ross, Eric Schenkman (Guitar)
Andy Gonzalez, Fernando Saunders, Steve Swallow (Bass) 
Horacio "El Negro" Hernandez, J.T. Lewis, Robbie Ameen (Drums) 
Abraham Rodriguez, Anthony Carrillo, Eric Valez, Puntilla Orlando Rios, Paoli Mejias, Richie Flores (Congas) Milton Cardona (Percussion)
Henry Threadgill (Alto Sax) Charles Neville (Voice, Tenor Sax) Alfredo Triff, Billy Bang (Violin) Carmen Lundy, Jennifer Resnick (Voice)

キップ・ハンラハン

 Kip Hanrahan、“A Thousand Nights And A Night: Red Nights” (1996) に続く、千夜一夜シリーズ第二弾。
 メンバーは微妙に変わっていますが、空気感は同じ。
 これまた激しさと優しさ、妖しさが交錯する、素晴らしいアフロキューバンジャズフュージョン。
 第一作と同様にオープニングは静かで幻想的な”Shahrazade”。
 第一作ではピアノで奏でられていましたが、本作ではギター。
 その分さらにしっとりとした音の流れ。
 続く怒涛のようなパーカッションを背景に、超スローテンポの物悲しいメロディ。
 歌うとも語るとも区別のつかない、女声の囁き・・・
 おそらくCarmen Lundyであろう妖し気なボイスが囁き続け、間々に激しいアフロキューバンパーカッションの宴、あるいはピアノ中心とした激しいインプロビゼーションが展開される・・・そんな構成。
 導入部分を抜けると激しく強烈な緊張感の連続。
 本作もKip Hanrahan作品に一番多いアルバムの王道にのっとっています。
 叩かれ続ける激しいピアノと、凄まじいビートを叩き出す、おそらくRobbie Ameenであろうドラム。
 前半の中核はやはりピアノとドラム、パーカッション。
 Michael Cain と二台で演奏?する場面を含めて、“Tenderness” (1988-1990)あたりから続く、超激しい系のDon Pullen。
 これもこの期のKip Hanrahanサウンドの代表的な音。
 中盤からは少し落ち着いて、サックス、バイオリンがフィーチャーされ、妖しい囁き、語り、歌が交錯しながら音楽が進みます。
 “A Thousand Nights And A Night: Red Nights” (1996) では凄まじいピアノがリードしていた緊張感の塊のようなメロディの“Zunnarud's Tale Continues With the Theives”は、陶酔を誘うパーカッション、今にも崩れ落ちそうな、あの世から聞こえてくるようなボイスはそのままに、ピアノレスでバイオリンが主導。
 音が厚くない分、幻想的であるとともに、かえって強烈な緊張感。
 対峙して聞くと心臓止まるんじゃないの?と思うぐらいの呪術的な空気さえ感じる音。
 その他諸々、オープニングで使われていた”Shahrazade”の穏やかなメロディをインタールードに挟みながら繰り広げられる音絵巻。
 とてもドラマチック。
 終盤は再びピアノを中核として、物悲しくハードボイルドな展開。
 締めは、ピアノとサックス、ギター、ドブロギター?が絡み合うフリージャズ的な音を背景にした、歌うような語るような妖し気な女声。
 いやはや何とも、カッコよくて・・・
 さて、前作“A Thousand Nights And A Night: Red Nights” とどっちがカッコいいんだろう?
 そちらの方が激しさテンションは上かもしれないけども、たくさん入っているナレーションが気になるのであれば、それが少ないこちらの方がいいかもしれません。
 さて、悩ましい・・・




 posted by H.A.


Profile
記事検索
タグ絞り込み検索
最新記事
  • ライブドアブログ