“Songs and Lullabies” (2002) Fred Hersch & Norma Winstone
Fred Hersch (Piano) Norma Winstone (Voices)
Gary Burton (Vibraphone)
ノーマ ウインストン
フレッド ハーシュ
フレッド ハーシュ
Fred Hersch とNorma WinstoneのDuo作品。
一部でGary Burtonも参加します。
少し前の録音になる“Like Song Like Weather” (1998) は夫君のJohn Taylorとのジャズ曲集でしたが、本作は全てFred Herschのオリジナル曲。
どういった経緯の企画なのかはわかりませんが、普通に考えればFred Hersch が自身の曲をNorma Winstoneに歌って欲しかった、といったところなのでしょうか。
確かに彼女のボイスのイメージに合った、少し沈んだ感じのセンチメンタリズム、甘すぎないしっとりしたメロディ揃い。
上品でクセのない美しいピアノ、John Taylorと比べて柔らかくて軽快、明るい感じはアメリカン故でしょうか。
背景のイメージが少々変わってもNorma Winstoneはマイペース。
少し沈みながらのしっとりとしたボイス。
こちらも相性はバッチリ、というか、明と暗、陽と陰のバランスはこちらの方が良いのかもしれません。
暗、陰、妖しいムードが少々足らない・・・なんてのはマニアな嗜好なのでしょう。
この後しばらくして、Norma Winstone はECMへ復帰し、“Distances” (2007)から究極の癒しの音の名作を連発。
Azimuthよりもしっとりとしたそれらの空気感は、このあたりの作品が流れを作ったのかもしれません。
音も感じもさることながら、ジャケットまで“Like Song Like Weather”と似ています。
が、雲が多くて少々暗いそちらに対して、本作は青空も見える明るい夕暮れ。
そんな絵の違い、そのままの音です。
posted by H.A.