“Free” (Mar.Apl.1972) Airto
Airto Moreira の豪華なメンバーでのフュージョン作品、レーベルはCTI。
過渡期の一作。
“Free” (Mar.Apl.1972) Airto
“Seeds on the Ground” (1971) Airto
Airto Moreira (Percussion Drums Vocals Berimbau)
Hermeto Pascoal (Keyboards, Piano Flute Bass Japanese Sapho) Severino De Oliveira (Organ) Sivuca (Accordion) Ron Carter (Bass, Cello)
Dom Um Romao (Percussion)
Severino De Oliveira (Viola) Flora Purim (Vocals)
ブラジリアンパーカッションAirto Moreiraのなんとも不思議なブラジリアンフュージョン~MPB作品。
”Live Evil” (Feb.Jun,Dec.19,1970) Miles Davis あたりでMilesバンドを抜け、“Return to Forever” (Feb.1972) Chick Corea、“Butterfly Dreams” (Dec.1973) Flora Purim に先行するアルバム。
いかにもこの人の作品らしくいろんな色合いが混在していますが、”Live Evil”の一部にも参加していたHermeto Pascoalを中心として、Ron Carter、Airto Moreiraのピアノトリオ+ゲストといった印象が強い感じでしょうか。
“Butterfly Dreams”でもカバーされる“Moon Dreams”などは、エレピの美しい音、柔らかなベースとドラムが出す穏やかながら疾走感の強いグルーヴ、Flora Purimの幻想的な歌~叫び声・・・などなど、さながら管楽器抜きの初期Return to Forever。
もし、Ron CarterがReturn to Foreverに参加していたらこんな音だったのでしょう・・と想わせるような柔らかな音。
“Return to Forever” (Feb.1972) Chick Coreaはこの作品の一部が元ネタなのかも?と想わせる音。
そんな曲が何曲か。
それが多ければ、ジャズ、フュージョン系の人気作になっていたのかもしれませんが、半数以上はフォーク、ロック、ブラジリアンテイストが入り混じるブラジリアンポップス。
Rio系の人ではないので、洗練されたボッサ、サンバテイストではなく、ビリンボウが響く素朴な色合い。
ま、こちらがこの期のAirto Moreiraの音楽の色合いなのでしょう。
Hermeto Pascoalは何でもできてしまう人のようで、もしMiles Davisバンドでの演奏が続いていたら、あるいはこのアルバムのバンドが続いていたら、それが初期Return to Forever的なバンドになっていたのかも・・・
あるいは、後の“Slaves Mass” (1977) Hermeto Pascoalを聞くと、Weather Reportにもなったかも・・・
・・・というのは妄想に過ぎませんが、凄いクリエーターであるのは間違いありません。
このままこのバンドを続けてもよかったようにも思うのですが、Airto夫妻は“Return to Forever” (Feb.1972) Chick Coreaへ、さらにCTIと契約し“Free” (Mar.Apl.1972)へと続いていきます。
Hermeto PascoalとAirto夫妻のコラボレーションも続き、私が知る限りでは、“Encounter” (1976、1977) Flora Purimで最良の形で結実したように思います。
“Slaves Mass” (1977) Hermeto Pascoal
“A Música Livre de Hermeto Pascoal” (1973) Hermeto Pascoal
“Everyday Everynight” (1978) Flora Purim
“Nothing Will Be as It Was... Tomorrow” (1977) Flora Purim
“That's What She Said” (1976) Flora Purim
“Encounter” (1976、1977) Flora Purim
“Open Your Eyes You Can Fly” (1976) Flora Purim
“500 Miles High” (Jul,1974) Flora Purim
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