トマティート
2016年11月
トマティート
posted by H.A.
ブラジルのスーパーピアニストAndré Mehmariの最新作は、ビブラフォンを中心としたマルチ楽器奏者とのDuo。
冒頭から哀愁が漂うメロディを土台に、柔らかく空から舞い落ちてくるようなピアノの音と、その周囲を漂うようなビブラフォン。
これ見よがしな派手な展開はありませんが、とても繊細で上品な音。
ジャズでもクラシックでもポップスでもフォルクローレでもブラジル伝統音楽でもない、それらが混ざり合ったAndré Mehmariならではの音。
終盤に集められたピアノとドラムによるインプロビゼーション集?はさまざまな表情。
posted by H.A.
穏やかで柔らかなピアノとハミングでスタート。
フォーキーな感じ、芯があるようで、抽象的なようで、悲し気なようで、懐かし気なような、淡くてふわふわとしたメロディ。
posted by H.A.
“Brasil” (2011) Yotam
Yotam Silberstein (guitar, bandolim, vocals)
David Feldman (Piano) John Lee (Acoustic Bass) Vanderlei Pereira (Drums, Percussion)
Sharel Cassity (alto flute, clarinet) Roy Hargrove, Claudio Roditi (flugelhorn) Paquito D'Rivera (clarinet) Toninho Horta (acoustic guitar)
イスラエル出身のジャズギタリストYotam Silbersteinのブラジル音楽集。
このアルバムを初めて聞き、どこかでアルゼンチンのピアニストAndras Beeuwsaertと共演していたことを知っていたので、てっきりブラジルかアルゼンチンの人だと思っていました。
それにしてはずいぶんジャズっぽい人だなあ、と。
とても美しい艶やかなクリーントーンのエレキギターで、ピアノトリオをサポートにアコースティックなブラジリアンジャズ。
ビッグネームなホーン陣のサポートが数曲で入りますが、あくまでアンサンブルと自己主張の強くない穏やかなインプロビゼーション。
二曲で参加するToninho Hortaもアコースティックギターで慎ましやかなサポート。
楽曲はJobim、Edu Lobo, Carlos Lyra, Dorival Caymmi などなど・・・
と書いてしまうとどこにでもありそうなブラジリアンジャズ、ブラジリアンフュージョンっぽく聞こえてしまいそうですが、一味違います。
ちょっとビックリの美しい音作りの完璧な演奏に加えて、洗練され過ぎず、素朴になり過ぎず絶妙のバランス感覚。
フレージングも新しからず、古からず、それでも似た人を思い出せない特別な音使い。
洗練されたジャズムードはGeorge Bensonあたりかなあ、と思いながらも何か違う新しい感じがします。
ジャズやボッサだけでなく、ロック、フォーク、フォルクローレを通過してきた新世代ゆえの何かがあるのでしょうね?
イスラエルエキゾチシズムも隠し味であるのかな?
当り前のことを当たり前にやって、洗練されただけではない、不思議なカッコよさ。
とにもかくにも極上の爽やかで瑞々しいサウンド。
朝の起き抜けにはピッタリの音。
たくさんありそうで、あまりない極上のブラジリアンジャズ。
ちょっと聞きでは普通に聞こえてしまうのが唯一の難点。
爽やかで素敵な一作です。
posted by H.A.
“Resonance” (2010) Yotam
Yotam Silberstein (Guitar, Voice, Oud)
Aaron Goldberg (Piano) Christian McBride (Bass) Gregory Hutchinson (Drums)
Roy Hargrove (Trumpet)
イスラエル出身のギタリストYotam Silbersteinの現代モダンジャズ作品。
この手の新録音のモダンジャズは聞かなくなって久しいのですが、これはカッコいい。
“Brasil” (2011)を最初に聞いてしまったがゆえに南米の人だと思っていましたが、こちらはなるほどの現代ジャズ。
コンテンポラリージャズと書いてしまうと、変拍子やらメカニカルで複雑なメロディやら、いかにも先進的な感じもしてしまうので、あえて現代モダンジャズと書いておきます。
そんな感じの、なんだか新しいんだけども、落ち着いたイメージ、オーソドックスなサウンド。
有名どころの手練れをサポートにアコースティックな4ビート
Roy Hargroveの参加は二曲のみで、他はシンプルにクリーントーンのエレキギターを中心としたカルテット。
“Two Bass Hitt” や”Daahoud”のジャズスタンダードが収録され、多くを占めるオリジナル曲も現代のジャズ風な楽曲。
それでこのメンバーだと容易に想像できる普通のジャズになってしまいそうですが、何か違います。
もちろん全員新世代の人たちなので、古めかしいモダンジャズにはならないし、演奏力は一線を越えた人たちなのですが、何が違うのと問われれば・・・?
ロックやらファンクやらの色合い、あるいはイスラエル独特の色合いがどこかに混ざっているんでしょうかね?
そうは聞こえないJust Jazzなんだけどなあ・・・
バンド全体が突っ走る結構ゴリゴリ系の演奏ですが、とても瑞々しい美しい音、スムースなジャズギター。
オーソドックスなようで、さりげないフレーズの加速感とか、完璧にビートに乗っているようで強烈な推進力が出ている音符の置き方とか、ちょっと他の人にはないカッコよさ。
音の美しさも完璧。
これは気持ちいいや。
ドラムもベースも何だか久しぶりに聞くけど、昔のまま、切れ味抜群。
隠れた現代モダンジャズギターの名作だと思います。
posted by H.A.
Dave Liebman、レギュラーメンバーにMike Sternを迎えた“On The Corner” (Jun.1.6,Jul.7.1972) Miles Davisへのオマージュ作品。
この手のエレクトリックMilesオマージュ的作品、たくさん出ていて、最近では“Everything's Beautiful” (2015) Miles Davis & Robert Glasperなどありますが、私の知る限りのベストは“Animation - Imagination” (1999) Tim Hagansかなあ。
オープンホーンでの静かなインプロビゼーションによるイントロ。
(1959) "Kind of Blue"
(Mar.1961) "Someday My Prince Will Come"
(Apl.1961) "In Person Friday and Saturday Nights at the Blackhawk"
(May.1961) "Miles Davis at Carnegie Hall"
(1962) “Quiet Nights”
(Apl.May.1963) “Seven Steps to Heaven”
◆モーダル新主流派ジャズ
(Jul.1963) “Miles Davis in Europe”
(Feb.1964) “Four & More”、“My Funny Valentine”
(Jul.1964) “Miles in Tokyo”
(Sep.1964) “Miles in Berlin”
(Jan.1965) “E.S.P.”
(Jul.1965) “(Highlights From) Plugged Nickel”
(Oct.1966) “Miles Smiles”
(May.1967,1962) “Sorcerer”
(Jun.Jul.1967) “Nefertiti”
(Oct,Nov.1967) “Live in Europe 1967: Best of the Bootleg, Vol. 1"
◆電化ジャズ、ファンクジャズ
(Jan.May.1968) “Miles in the Sky”
(Jun.Sep.1968) “Filles de Kilimanjaro”
(Jun.1967,Nov.1968) “Water Babies”
◆電化ジャズ、ファンクジャズ、フリージャズ
(Feb.1969) “In a Silent Way”
(Jul.5,1969) ”Bitches Brew Live” /一部
(Jul.25,1969) ”1969Miles - Festiva De Juan Pins”
(Nov.7,1969) “Berliner Jazztage in the Berlin Philharmonie" <DVD>
(Feb.18,Apl.7,1970) “Jack Johnson"
(Apl.10.1970) “Black Beauty / Miles Davis At Fillmore West”
(Aug.29,1970) ”Bitches Brew Live /一部” (at the Isle of Wight Festival)
(Dec.16-19,1970) “Live Evil”、“The Cellar Door Sessions1970”
◆ボリリズミックファンク
◆疾走ファンク
(May.1970-Oct.1974) “Get Up with It” (未発表録音+新録。ボリリズミックファンク寄り。)
(1960-1970) “Directions” (モダンジャズ~ファンクジャズ。)
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【吉祥寺JazzSyndicate】
吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。
コンテンポラリー ジャズを中心に、音楽、映画、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。
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