“Our Secret World” (2009) Kurt Rosenwinkel
Kurt Rosenwinkel (Guitar)
Abe Rabade (Piano) Carlos Azevedo (Piano) Demian Cabaud (Bass) Marcos Cavaleiro (Drums) and horns
前掲のJonathan Kreisbergで思い出して久々に。
いまや大御所Kurt Rosenwinkelのビッグバンドアルバム。
ゴージャス&ドラマチック。
気合入ってます系のコンテンポラリージャズ。
前掲のJonathan Kreisbergの作品も近いといえばそうなのですが、これと比べると抑制気味、こちらは情け容赦一切なし。
聞いていて汗が吹き出してくるような、サウナの中で全力疾走しているような?、そんな音。
リズム隊、ホーン共に強烈ですが、ピアノ、ホーン陣などメンバーのソロはほとんどなく、あくまでアンサンブル。
その分厚い音、強烈なグルーブの上でギターを文字通り弾きまくり、全編長尺なインプロビゼーション。
その全てがドラマチック。
次から次へと新しいフレーズ、展開がこれでもかこれでもかと、あるいは汲めども尽きぬ泉のように続く、そんな演奏ばかり。
全編、緊張感、昂揚感の塊。
こりゃ凄まじい。
ここまで続くとマンネリになってしまいそうな感もあるのですが、決してそんなことはありません。
ピークに向けての展開が明確というか、極めて自然というか。
構成は複雑なのだけども、リズムと個々のフレーズが明快なのと、徐々に自然に盛り上がりながら音量が上がり、突っ走っていくといった起承転結が見える流れだからかなあ。
手に汗握るような展開が延々と続き、終わるとホッとするようなそんな展開。
全てのインプロビゼーションがそうなのだから凄い音楽です。
ギターの音、このアルバムではディストーションを掛けたファットな音が中心。
ディストーションはあまり好きではないのですが、この人はなぜかOK。
触れるとはじけてしまいそうな張り詰めた音。
一音一音がキレイ。
不思議系のフレージングとピッタリなのでしょう。
この人のギターはロック的なのかジャズ的なのか?
うーん?よくわからん。
いずれにしても、若手ジャズ系の人の中でもカッコよさ、緊張感はピカイチ、ロック好きとして聞いてもこれだけカッコいいのは少ないのでは。
曲は不思議系、複雑系。
愛想は無いし、リラックスできる感じも無いのですが、逆に男臭い緊張感、切迫感がカッコいい。
ギター、楽曲等々極めて今風ではありますが、アルバム全体ではあくまでジャズの雰囲気。
強烈なリズムとホーン。
複雑な構成の中、思い出したように出てくるシンプルな4ビートが気持ちいい。
コンボでのライブ盤”The Remedy”(2006)も凄まじいアルバムでしたが、勝るとも劣らず。
エキサイティング系、昂揚感系ジャズ、体育会系ジャズ、筆頭の一つ。
(※本投稿は、2015/9/3投稿分から転載しました。)
posted by H.A.
Kurt Rosenwinkel (Guitar)
Abe Rabade (Piano) Carlos Azevedo (Piano) Demian Cabaud (Bass) Marcos Cavaleiro (Drums) and horns
カート ローゼンウィンケル
いまや大御所Kurt Rosenwinkelのビッグバンドアルバム。
ゴージャス&ドラマチック。
気合入ってます系のコンテンポラリージャズ。
前掲のJonathan Kreisbergの作品も近いといえばそうなのですが、これと比べると抑制気味、こちらは情け容赦一切なし。
聞いていて汗が吹き出してくるような、サウナの中で全力疾走しているような?、そんな音。
リズム隊、ホーン共に強烈ですが、ピアノ、ホーン陣などメンバーのソロはほとんどなく、あくまでアンサンブル。
その分厚い音、強烈なグルーブの上でギターを文字通り弾きまくり、全編長尺なインプロビゼーション。
その全てがドラマチック。
次から次へと新しいフレーズ、展開がこれでもかこれでもかと、あるいは汲めども尽きぬ泉のように続く、そんな演奏ばかり。
全編、緊張感、昂揚感の塊。
こりゃ凄まじい。
ここまで続くとマンネリになってしまいそうな感もあるのですが、決してそんなことはありません。
ピークに向けての展開が明確というか、極めて自然というか。
構成は複雑なのだけども、リズムと個々のフレーズが明快なのと、徐々に自然に盛り上がりながら音量が上がり、突っ走っていくといった起承転結が見える流れだからかなあ。
手に汗握るような展開が延々と続き、終わるとホッとするようなそんな展開。
全てのインプロビゼーションがそうなのだから凄い音楽です。
ギターの音、このアルバムではディストーションを掛けたファットな音が中心。
ディストーションはあまり好きではないのですが、この人はなぜかOK。
触れるとはじけてしまいそうな張り詰めた音。
一音一音がキレイ。
不思議系のフレージングとピッタリなのでしょう。
この人のギターはロック的なのかジャズ的なのか?
うーん?よくわからん。
いずれにしても、若手ジャズ系の人の中でもカッコよさ、緊張感はピカイチ、ロック好きとして聞いてもこれだけカッコいいのは少ないのでは。
曲は不思議系、複雑系。
愛想は無いし、リラックスできる感じも無いのですが、逆に男臭い緊張感、切迫感がカッコいい。
ギター、楽曲等々極めて今風ではありますが、アルバム全体ではあくまでジャズの雰囲気。
強烈なリズムとホーン。
複雑な構成の中、思い出したように出てくるシンプルな4ビートが気持ちいい。
コンボでのライブ盤”The Remedy”(2006)も凄まじいアルバムでしたが、勝るとも劣らず。
エキサイティング系、昂揚感系ジャズ、体育会系ジャズ、筆頭の一つ。
(※本投稿は、2015/9/3投稿分から転載しました。)