吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

2016年03月

【Disc Review】“Hoje E O Melhor Lugar” (2012) Ana Costa

“Hoje E O Melhor Lugar” (2012) Ana Costa
Ana Costa (vocal, guitar) and others

アナ コスタ

 現代サンバの女性ボーカルAna Costa、第三作。
 これはジャケットのままの音。
 サンバに関わる人のことを「サンビスタ」と呼ぶらしい。
 とてもそれらしいカッコいい言葉の響き。
 SUNとSAMBAは全く日本人的な混同だけど、あまりにもピッタリなジャケットと音。
 本作もカヴァキーニョの素朴な響きが先導するナチュラルで明るいサウンド。
 前二作よりもさらにネイティブなサンバっぽい色合いが強いかな。
 例によって中盤にエレキベースとか鍵盤楽器などが入って現代的ポップス風味が強い曲もありますが、本作ではわずか。
 それにしても毎度毎度のカッコいいキャッチーな曲揃い。
 明るく前向きながら哀愁があって、さらに不思議な浮遊感と高揚感のあるメロディライン。
 作者もバラバラのようだけども不思議な統一感。
 そして定番、各曲の最後の合唱による不思議な陶酔感。
 何かサンバ独特の曲の作り方、音符のつなぎ方の暗黙のルールがあるんでしょうね。
 本作、今までに増してその「様式」が徹底、これでもかこれでもかと続く素朴な質感の高揚感。
 にぎやかなようで決してうるさくはないのが、これまたいいところ。
 とてもナチュラル、とても幸せな音楽。




posted by H.A.

【Disc Review】“Novos Alvos” (2009) Ana Costa

“Novos Alvos” (2009) Ana Costa
Ana Costa (vocal, guitar) and others

Novos Alvos
Ana Costa
Rip Curl Recordings
2009-05-22
アナ コスタ

 現代サンバの女性ボーカルAna Costa、第二作。
 素朴さと洗練がいい感じでバランスした音。
 ネイティブなサンバから現代ポップス風味、ボッサ風味まで、さまざまな音。
 素直な感じの構成のデビュー作に対して、本作はいきなりノリノリの大合唱。本人も表面には出てきません。
 ベースレス、カバキーニョ?とパーカッションと声だけ。これがプリミティブな感じでカッコいい。
 新機軸か?と思いきや、後続はデビュー作を踏襲、電気楽器やホーンも入る洗練された現代サンバと伝統的なイメージが交錯する構成。
 最後はパーカッションと声だけ、プリミティブな感じの大合唱で締め。
 ほどほどポップなのだけども行き過ぎていないし、古いようで今風。
 電気楽器が混ざってもあくまでアコースティックな質感。
 自然で優しげな声とギター、パーカッション、ホーンが入ったりしても決してうるさくはならない。
 ボッサよりも少々元気で華やか。
 でももちろんブラジル音楽特有の柔らかさ、そこはかとない哀愁感。
 内にこもる印象のボッサに比べて、エネルギーが外に出てくる感じ。でもなぜか哀愁感。
 その微妙で複雑な加減が何ともいえず心地いい。
 聞いているとなぜか前向き。
 「まあいろいろあるけど難しいこと考えないで気楽にいきましょう・・・」そんな感じの音。
 疲れた時の清涼剤。
 サンバ独特のサビのリフレインは効くなあ。





posted by H.A.

【Disc Review】“Meu Carnaval” (2006) Ana Costa

“Meu Carnaval” (2006) Ana Costa
Ana Costa (vocal, guitar) and others

Meu Carnaval
Ana Costa
Zambo Discos
2006-03-28
アナ コスタ

 現代サンバの女性ボーカル、デビューアルバム。
 素朴でナチュラルな質感。
 これでもポップス寄りなのでしょうか?本場での受け取られ方はよくわかりませんが、ポップスはあまり受け付けない私にとっても心地よく響く音。
 ギター、カバキーニョ、パーカッションなどが作る、アコースティックで少し懐かしい感じがする音を背景に、癖のないナチュラルな歌声。
 たまにホーンや電気楽器、シンセ・ストリングス、その他諸々が入ったりしながらも、あくまでナチュラルな質感。
 それにしてもいい曲揃い。名曲集なのでしょうかね?
 あくまで明るいのですが、微かな哀愁感が常に流れていて、途中にさりげないヒネリが入ったカッコいいチェンジが入り、後半に向けて盛り上がっていく・・・最後は大合唱・・・。
 ってなのがサンバの「様式」なのでしょうね。
 自然に体が揺れるリズムに加えて、終盤に向けての高揚感、陶酔感の心地よさ。
 そんな曲、構成の繰り返し。同じようでこれが飽きません。
 中盤、カバキーニョの音が消え、現代的なポップス色が強い曲もありますが、これもいい出来。
 上記の「様式」のイメージが常に流れていて、普通のポップスとはちょっと違います。
 終盤はまた素朴でナチュラルなサンバ、大盛り上がりの大合唱~高揚感の中で大団円。
 これ、結構な名アルバムだと思います。




posted by H.A.

【Disc Review】“Delírio” (2015) Roberta Sá

“Delírio” (2015) Roberta Sá
Roberta Sá (vocal)
Rodrigo Campello (guitars) Luis Barcelos (bandolin) Alberto Continentino (bass) Armando Marçal, Marcos Suzano (percussion) Cecília Spyer, Anna Ratto, Antonia Adnet (vocals) and others

ホベルタ サー

 現代サンバのRoberta Sá、最新作。
 現代の音とノスタルジックな音が絡み合う洗練された現代サンバ。
 メロディラインも、リズムパターンも、現代的なのか伝統的なのかよくわからない、それらが絡み合う素敵な音作り。
 カバキーニョかバンドリンの音が効いたあくまでノスタルジック風味なサンバ。
 ちょっと聞きでは1960年代以前の懐かしい雰囲気。
 でも録音が異常にキレイだし、どう聞いても新しい楽器。
 ベースはエレキだし、ギターもエレキ混じり、たまにエレクトロニクスっぽい音も。
 誰の曲なのかはわかりませんが、メロディもブラジル特有の哀愁感があふれる曲ばかり。
 サンバ曲特有のフワフワとした浮遊感、後半でキュンとくる微妙なヒネリが効いた展開。 
 本作もそんな現代的なサンバから始まり、ポップス風味、ボサノバ風味、ショーロ風味、中近東?風味、などなど多彩な楽曲。
 透明度の高い美しい声、淡々とした歌もいつも通り。
 これはブラジルでは受けるんだろうなあ。
 下手に洗練されたボッサよりもオシャレだなあ、と思うのはマニアな嗜好なのでしょうかね・・・?




posted by H.A.

【Disc Review】“Quando O Canto É Reza” (2010) Roberta Sá / Trio Madeira Brasil

“Quando O Canto É Reza” (2010) Roberta Sá / Trio Madeira
Brasil Roberta Sá (vocals)
Trio Madeira Brasil: Marcello Gonçalves (7-string guitar), Zé Paulo Becker (guitar, viola caipira) Ronaldo do Bandolim (bandolin)

Quando o Canto É Reza
ROBERTA SA & TRIO MADEIRA BRASIL (ホベルタ・サー & トリオ・マデイラ・ブラジル)
UNIVERSAL
2010-11-30
ホベルタ サー

 現代サンバのボーカリストRoberta Sá。
 こちらは現代最高のショーロのバンドと、バイーアの作曲家ホッキ・フェレイラの作品集とのこと。
 ポップス風味は抑えてブラジルネイティブな素朴な質感。
 素朴と言っても、クラシカルでとてもエレガントなショーロの響き。
 普段はあまり聞かれない音色の弦の優美な響き。
 哀愁感あふれるメロディ。
 透明で可憐、優雅な歌声。
 現代の都会とは違う、あるいはクラシックやジャズとは全く別のエレガントな世界に連れていってくれる素敵な音楽。




posted by H.A.

【Disc Review】“Que Belo Estranho Dia Pra Se Ter Alegria” (2007) Roberta Sá

“Que Belo Estranho Dia Pra Se Ter Alegria” (2007) Roberta Sá
Roberta Sá (Vocals, etc.)
Rodrigo Campello (Guitar, Cavaquinho, Bass, etc.) and others

ホベルタ サー

 とても優雅な現代サンバ、Roberta Sá。
 今風のリズムやボッサも入りますが、基本的にはGuitar, Cavaquinhoのサポートを中心としたナチュラルなサンバ。
 ただし、ものすごく洗練された音。
 透明度の高い、シルキーボイスってな言葉がぴったり似合う声。
 いかにもブラジル的な漂うような優しげな歌い方。
 決して声を張り上げたりしない、淡々とした歌。
 しかも安定感抜群、全くブレなし。
 こりゃすごいボーカリストなのかも・・・
 背景のサウンドは素朴に聞こえるようで、おそらく計算し尽くされたアレンジ。
 いろんな楽器がラフに音を出しているようで、もの凄くスムース。
 ザラツキやささくれが一切感じられません。
 それで大人数でもうるさくは感じないし、現代的な音が混ざっても違和感がないのでしょう。
 超美人なビジュアルにサンバ界のアイドルなのかなあ・・・と聞き流していると、凄みが見えてこないかも・・・
 と思わせる凄いアルバム、凄いミュージシャン達。




posted by H.A.

【Disc Review】”Minas Tokyo” (2012) Toninho Horta

”Minas Tokyo” (2012) Toninho Horta
Toninho Horta (guitar, vocal) Nobie (vocal)

ミナス-トウキョウ
トニーニョ オルタ




 日本制作のToninho Horta。
 ひいき目を割り引いても、ものすごく素敵なアルバム。
 基本的はソロですが、リズムを刻むガットギターにエレキギターをオーバーダビング。
 この組み合わせが最高に気持ちいいし、カッコいい。
 もちろん今までもあったけど、アルバム一枚、ここまでたっぷりとやった作品はなかったのでは。
 結果、統一感があるし、全編心地よい音が続く素敵な時間。
 数曲で入る日本の女性ボーカルも可憐で儚げ、いい感じ。
 ちょっと笑える“shinkansen~”含めて、いつになくアップテンポが多いかな。これまたいい曲ばかり。
 ちょっと走り気味にも聞こえるガットギター、その上をふわふわと浮遊する声、それらをこれまた浮遊感のある丸っこいエレキギターが定常に引き戻す感じ。
 なんだか不思議なタイム感。
 さらにとてもクリアな録音も手伝ってか、洗練された音、浮遊感が強いのにクールな質感。
 最高傑作、と断言はしないけども、少人数の作品の中では一番聞きやすそうだし、彼のエレキギターをたっぷり聞けるし、とても心地いい音楽、いいアルバムです。




 リーダー作中心にざっくりと。
 たくさんのアルバムがありますが、ゲスト参加を挙げていくとキリが無くなりそう。
 ミュージシャンの間でもカリスマの一人なのでしょう。
 いろんなタイプの作品がありますが、素直なブラジリアンフュージョンのアルバムが一番の好み。
 どんな音楽であれ、本人は変わらないのですがね・・・

(1979) "Terra dos Pássaros"
(1980) ”Toninho Horta
(1988) ”Diamond Land
(1989) “Moonstone
(1992) ”Once I Loved
(1992) “Sambao” Kenny Barron
(1993) ”Durango Kid
(1994) “Live in Moskow”
(1994) ”Foot on the Road” 
(1994) “Toninho Horta & Carlos Fernando”
(1995) ”Durango Kid 2
(1995) “Cem Boce” with Joyce
(1997) “From Belo to Seoul” with Jack Lee
(1997) “Serenade”
(1998) ”To Jobim with Love” (From Ton to Tom) 
(1999) “Duets” with Nicola Stilo 
(2000) “Quadros Modernos” with Juarez Moreira and Chiquito Braga 
(2003) “Vira Vida” with Nicola Stilo 
(2004) ”Com o pé no forró” 
(2007) “Solo ao Vivo”
(2007) “Toninho in Vienna”
(2007) “Cape Horn” with Arismar do Espírito Santo
(2008) “Tonight” with Tom Lellis
(2010) ”Harmonia & Vozes
(2010) “From Napoli to Belo Horizonte” with Antonio Onorato
(2012) ”Minas Tokyo” 
(2014) “No Horizonte de Napoli” with Stefano Silvestri
(2015) "Alegria é Guardada em Cofres, Catedrais" with Alaíde Costa

posted by H.A.

【Disc Review】”Harmonia & Vozes” (2010) Toninho Horta

”Harmonia & Vozes” (2010) Toninho Horta
Toninho Horta (guitar, vocal)
D'Black, Ivan Lins, Djavan, Ivete Sangalo, Seu Jorge, Sergio Mendes and more&more

HARMONIA & VOZES
TONINHO HORTA
MINAS RECORDS

トニーニョ オルタ

 Toninho Horta、豪華ゲスト陣が彼の楽曲を演奏するポップス仕立ての作品。
 少し懐かしい感じの音。
 デビュー当時のMilton Nascimento的Minas色な豪華MPB路線を、現代風にやるとこんな感じなのかなあ。
 派手で豪華、やり過ぎてる感もあるかつての作品に比べて、シンプルでスッキリとした編成、アレンジ。
 Toninho Hortaのメロディはどんな編成でも誰が歌っても彼の世界。
 明るくて前向きな、少し懐かしいような、さらに少々の寂寥感。
 豪華で楽しげなポップスのようで、最後のインスト二曲は泣けます。




posted by H.A.

【Disc Review】”Com o pé no forró” (2004) Toninho Horta

”Com o pé no forró” (2004) Toninho Horta
Toninho Horta (guitar, vocal)
Dminguinhos (accordion, vocal) abd others

トニーニョ オルタ

 Toninho Horta、少し変り種ですが、とても楽しげ、素敵なアルバム。
 “Forro”なるブラジル北東部の伝統舞踊リズムをベースにしたもののようです。
 詳細はわかりませんが、いつものToninho_Worldではなく、さらに明るくて素朴なテイスト。
 のどかなビート。
 サンバなども混ざった感じで、なんだか楽しそうなリズム、音使い。
 のほほんとしたアコーディオンが前面に出て、代わる代わるワイワイと歌うスタイル。
 曲は明るい流れのToninhoの作品。
 プリミティブなイメージに聞こえるかもしれませんが、確かにそんなテイストでありつつも、何故か洗練された質感。
 リズムは楽しげだけど落ち着いているし、ベースラインもしっかりしているし、サラリとストリングスが流れていたり、さりげないようで素晴らしいアレンジ。
 そして何よりも何よりも、そんな楽しげで洗練された音を背景に、Toninhoが全編であの丸っこい音のギターを弾きまくっていること。
 これ、すごくいいアルバム。
 最初から最後まで、楽しさ最高。




posted by H.A.

【Disc Review】”To Jobim with Love” (From Ton to Tom) (1998) Toninho Horta

”To Jobim with Love” (From Ton to Tom) (1998) Toninho Horta
Toninho Horta (guitar, vocal)
Gary Peacock (bass) Dave Kikoski (piano) Gal Costa (vocal) Bob Mintzer (sax) and others

To Jobim With Love (Dig)
Toninho Horta
Resonance Records

トニーニョ オルタ

 Toninho Horta、豪華ゲスト、ストリングスを従えたJobimトリビュート。
 彼にしては珍しいオーソドックスな現代的ジャズボッサ。
 代表曲中心の選曲、とても律儀でキチンとしたアレンジ。
 ストリングス、ホーン、ゲストの絡め方もあくまでサラリと上品に。
 さて、普通の人だとありきたりになってしまいそうですが、この人ならばそれだけで素晴らしいアルバム。
 ふわっとしたボイスはいつも通りだし、あの艶やかで丸っこいクリーントーンのエレキギターが前面に出ているし。
 バンドは上品にグルーヴ、インプロはどれもカッコいい。
 唯一の欠点は、本人が音を出していないと誰のアルバムかわからなくなること・・・
 案外、一番わかり易いToninho Hortaかも。
 とても完成度の高いカッコいいジャズボッサアルバム。




posted by H.A.
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