“Archivi Sonori” (2003) Maurizio Rolli
posted by H.A.
Maurizio Rolli (Bass)
Diana Torto (Vocals) Mike Stern (Guitar) Gianluca Esposito (Soprano Sax)Bob Mintzer(Soprano sax) Angelo Canelli (Piano) Otmaro Ruiz (Piano) Paolo Corsi (Drums) Danny Gottlieb (Drums) Israel Varela (Palmas & Cajon)
マウリッツォ ローリ イタリア人ベーシストのコンテンポラリージャズ作品。
Mike Stern 目当てで聞いてみましたがMikeさんは二曲のみ。その意味では残念でしたが、さておき、全編カッコいい今風のジャズ。基本的にはソプラノサックス+ピアノトリオ+ボーカルのアコースティックジャズ。イタリアっぽい?美曲、哀愁曲を中心に、無国籍系、不思議系、ロック系まで、さまざまな楽曲。
スキャット中心のソプラノボイスが妖しげな雰囲気を醸し出し、エキサイティング系ソプラノサックスをこれまたエキサイティング系で強烈なリズム隊が支える展開。
有名どころのゲスト陣を除けば初めて聞く人ばかりですが、演奏はもちろん一級品。
リーダーのベースはエレキも使っていますが、ウッドベース中心でオーソドックスな感じも強いジャズスタイル。強烈にバンドを引っ張るといった感じではありませんが、大きめの音の録音も手伝ってボコボコと心地よい。
曲はオリジナルが中心。いかにもヨーロピアン、それも南の方のちょっと明るめなのだけどもほのかな哀愁。甘くて少々ベタつき気味の哀愁曲と、強烈でアグレッシブな演奏がいい感じのバランス。この組み合わせが、ありそうでなかなか少ない。
アグレッシブ系の演奏だと無愛想な曲が多いし、曲が甘めの場合は演奏が抑制気味。甘めの曲をアグレッシブに演奏すると一番カッコよくなると思うんですがねえ・・・
アメリカ系のコンテンポラリージャズと比べると落ち着いていて洒落ているし、ドイツや東欧、北欧系にありがちな沈痛さや小難しさはなし。
いずれにしても、やはり曲がいいとカッコいい音楽なるなあ。