吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

2014年12月

【Disc Review】“Personalities” (2011) Fabian Almazan

“Personalities” (2011) Fabian Almazan
Fabian Almazan (piano)
Linda Oh (bass) Henry Cole (drum)

Personalities
Fabian Almazan
Palmetto Records
2011-11-21
ファビアン アルマザン

 キューバ出身のピアニストFabian Almazanのピアノトリオ+ストリングスによる少し変わった質感のジャズ。
 基本はピアノトリオでヨーロッパっぽいジャズなのですが、強烈な緊張感と、エレクトロニクス、ストリングスの使い方が斬新。
 ピアノトリオだけでも相当に濃口系なのだけども、数曲で入る怖いぐらいに緊張感の高い音使いのエレクトロニクスとストリングスが煽る。
 結果、プログレッシブロックに近い質感。ドラム、ベースのリズムが、ジャズ色が強いので何とかバランスを保っている感じ。
 甘いメロディのバラードもなぜか怖い。
 狂気が入り混じるような質感。
 でもアバンギャルドになり過ぎているかと言えばそうでもなく、微妙なバランス感覚。
 オリジナルの楽曲自体はマイナー系、哀愁系が中心でいい感じのメロディ。
 何曲かは普通っぽいいい感じのピアノトリオジャズ演奏があるのですが、エレクトロニクス、ストリングス交じりの強烈な演奏に意識が行ってしまいます。
 全体を漂う緊張感は好みが分かれそうな感じではあるけど、新しい質感のジャズではあります。
 Fabian Almazanのピアノ、出自からしてラテンっぽいかと思いきや、その色合いは薄く、どちらかと言えばヨーロッパ系の香り。
 タメを効かせた漂うような音の置き方等々、何か特別な感覚がありそう。
 ドラム、ベースも激しく動くタイプ、一級品の演奏。
 深刻系を聞きたくなった時にちょうどいいアルバム。




posted by H.A.

【Disc Review】 “Music for Piano and Drums” (2004) Moraz • Bruford

“Music for Piano and Drums” (2004) Moraz • Bruford
Bill Bruford (drum) Patrick Moraz (piano)







 先に紹介したキングクリムゾン絡みのCrimson Jazz Trioに続いて、今回はイエス絡みの登場!
 とは言ってもドラマーのビルブラッフォードはイエスのオリジナルメンバーだが同バンドに見限りをつけ、より即興性の強いキングクリムゾンに加入した、イエスファンからすれば裏切り者?かもしれませんが・・・・・
 なにはともあれ、英国プログレシーンの王道を築いたグレイトミュージシャンであることは承知の事実。
 彼が83年にたまたま同じ町に住んでいた、これまたイエスのリレイヤーという最も アグレッシブなアルバムに多大なる貢献を果たしたキーボード奏者パトリックモラーツと2人だけで製作した、極めて即興性の高い良質なアルバムです。
 プログレッシブロックと言う、カテゴライズされた音楽ジャンルの中にも、ここまでジャズ化された(コレクティブインプロ、アドリブ、即興性という意味合いで。)優れものを見出す事ができます。


 

posted by M.A.
 

【Disc Review】“This Just In” (Dec.2011,Jan.2012) Gilad Hekselman

“This Just In” (Dec.2011,Jan.2012) Gilad Hekselman
Gilad Hekselman (guitar)
Joe Martin (bass) Marcus Gilmore (drum) Mark Turner (sax)

This Just In [輸入盤]
Gilad Hekselman
Jazz Village
2013-04-25
ギラッド ヘクセルマン

 若手ギタリストGilad Hekselmanの2012年作。
 複雑なメロディ、複雑なビート、浮遊感の強いギター、サックスがいかにも現代的なニューヨーク系コンテンポラリージャズ作品。
 メンバーは前作"Hearts Wide Open" (2011)から変更なし。
 現在のファーストコールが揃った現代系ジャズのベストメンバー。
 この人の作品、淡い色合いの複雑系の曲作りが特徴のように思いますが、前作からアルバムとしては組曲的な構成となっています。
 結果、個々の楽曲、演奏の複雑感、強烈な浮遊感はそのままに、アルバムの起承転結が明確になり、盛り上がり~完結感がいい感じ。
 アルバム全体が一編のストーリーとしてスキッリとまとまった印象で、淡い色合いながらとてもドラマチック。
 ギターはちょっと太めで艶のあるクリアな音色を中心に、複雑でふわふわと漂うような個性的な音使い。
 次から次へと湧き出してくるようなイメージが特徴的なフレージング。
 予測不能な音使い、ハイテンションなようで、あくまで柔らかで穏やか、スムースな質感。
 数曲で客演するMark Turnerもいつものクールさ、浮遊感に加えて、激しくドラマチックなインプロビゼーション。
 そして全編で叩きまくり、盛り上げまくるMarcus Gilmoreのドラム。
 こりゃ気持ちいいや。
 強烈な浮遊感、ハイテンションなインプロビゼーションが醸し出すほどよい緊張感が、とても心地いいバランス。
 とてもクールです。




posted by H.A.

【Disc Review】“There's a Storm Inside” (2010) Chico Pinheiro

“There's a Storm Inside” (2010) Chico Pinheiro
Chico Pinheiro (Guitar, Vocals)
Lula Alencar (Accordion) Luciana Alves (Vocals) Nailor "Proveta" Azevedo (Clarinet) Marco Bosco (Percussion, Triangle) Paulo Calasans (Fender Rhodes, Piano, Electric Piano) Marcelo Mariana (Electric Bass) Bob Mintzer (Bass Clarinet, Tenor Sax) Paulo Pauleli (Acoustic Bass, Mouth Drums) Zé Pitoco (Vocals) Dianne Reeves(Vocals) Edú Ribeiro (Drums) Otmaro Ruíz (Electric Piano) Fabio Torres (Piano, Electric Piano) and strings

There's a Storm Inside
Chico Pinheiro
Sunny Side
2010-08-31
シコ ピニエロ

 ブラジルのギタリスト&ボーカリストChico Pinheiroの2010年盤。
 凄いギタリストだと思っているのですが、リーダー作ではボーカルを前に出したポップス、ボサノバ色・ジャズ色の強い、いわゆるMPB。
 質感はあくまでポップスですが、バンドの演奏は極めて高レベル。
 特にリズムが強烈で、シンプルに歌を乗せてしまうにはもったいないぐらい。
 結果的に、ゆったりした感じではなく、テンションは少々高め。
 冒頭、スタンダードナンバーからスタートしますが、ジャズ色ではなく、あくまでボッサ色が強いポップス仕立て。
 Chet Baker風の線の細いボーカルがいい感じ。
 二曲目からはさらに本領発揮。
 アップテンポでの何とも言えないノリのガットギターとピアノトリオのバッキング。
 全員揃ってさりげないのだけども、強烈なグルーブ感。
 そんな心地よいリズムの上に、これまたさりげないボーカル、強烈なギターソロ。
 この人のギター、エレキギターになると急にジャズっぽくなり、高速フレーズを連発。
でもなぜかスペースは控えめ。もったいないけど、歌を生かすにはこのくらいのバランスが適当なのかな?
 楽曲はMPB色の強いオリジナルからスティービーワンダーまでさまざまなテイスト。
 さらにいつも数曲で加わる女性ボーカルのLuciana Alvesも儚げ、怪しげでいい感じ。



posted by H.A.
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