吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

2014年05月

【Live Report】 “Anders Jormin” at Shibuya, Tokyo 2014/5/22 

“Anders Jormin” at Shibuya, Tokyo
2014/5/22

Anders Jormin(bass)
Mariam Wallentin(voice)、Erika Angell(voice)、Fredrik Ljungkvist(clarinet, saxophone)、Jon Fält(drums)

 ヨーロッパジャズファンならばどこかで聞いたことがあるはずの、さながらヨーロッパのPaul Chambers、Anders Jormin。この度は自身のバンドでの来日。
 Jorminさん、バックに回ると堅実さに加えて何とも言えない上品なグルーブ感を醸し出す名ベーシスト、自身のバンドではこれも何とも言えない怪しい音楽を展開する。どんな音楽をやるにしてもライブでは凄いに違いない、と思い参戦。

 さて、やはり不思議な感覚の旋律やラテン語?で歌われる宗教っぽい曲は怪しさ満点なのですが、CDで聞くのとは何か違う。
 おそらくボーカルのお二人が気持ち良さげに体を揺らしていたこと(これが実にカッコいい)に象徴されるグルーブ感。そしてその根源はAnders Jorminのベースだと思います。
 ドラマーがかなり自由に動くタイプだっただけに、Jorminさんが終始さりげなくベーシックなリズムを決めていたように思います。これが超一流の人のなせる技なのかな。

 Arild Andersen、Lars Danielson、Palle Danielsonなど、ヨーロッパのベースの名手はたくさん、それぞれ特徴がありますが、Jorminさんが一番上品なグルーブを醸し出してくれる。私の好みはド派手なArild Andersenと堅実なAnders Jormin。

 なお、ボーカルの女性お二人、只者では無い感が漂っていましたので、これからメジャーになってくるかも。

 家に帰ってCDを聞いてみましたが、やはりライブの方が圧倒的にいいなあ。
 でも少々難解で取っ付きにくかったCDがいい感じで聞こえてくるようになりました。
 やはりジャズ、特にこの種の怪しい系の音楽はライブに参加すべきですね。
 
Ad Lucem
Anders Jormin
Ecm Records
2012-03-06





posted by H.A.

【Disc Review】 “Spain Again” (2006) Michel Camilo,Tomatito

“Spain Again”(2006)Michel Camilo,Tomatito
Michel Camilo(Piano)/Tomatito(Guitar)

Spain Again
Universal Music LLC
2006-05-17
ミッシェル カミロ
トマティート


 ラテン系ピアニストMichel CamiloとフラメンコギタリストTomatitoのデュオ。
 “Spain”(2000)の続編。
 濃そうなメンツでド派手かなと思いきや、意外に落ち着いた演奏。
 フラメンコ、タンゴ、Jazzのちょうど中間ぐらいの質感、フラメンコ、タンゴの激しさは少し抑え目で私にとってはちょうどいいぐらい。
 とはいえ、このお二人ですので、テクニックは抜群、アンサンブルもソロも十二分にエキサイティング。
 白眉は一曲目"El Día Que Me Quieras"。
 スタートは恐ろしいほどに美しいギターのソロ。
 ゆっくりしたルバート的リズムで静謐ながらフラメンコ特有の高速フレーズがちりばめられ続くこと2分、一区切りついたところで、これまた美しいピアノが天から降りてくるように加わります。
 その後、ピアノを中心としたデュオでゆっくりと美しいテーマ~インプロビゼーションへ展開。
 Michel Camilo、ラテン系のノリノリガンガンのイメージが強いのですが、この曲では限りなくロマンチック。
 ゆったりと漂うように、また、時に高速なロングフレーズを交えながら起承転結が明確でドラマチックなインプロビゼーションを展開します。
 ここまで美しく、ロマンチックでドラマチックな演奏はなかなか無いでしょう。
 この一曲だけでもこのアルバムは買い。
 2曲目はあの"Libertango"。3曲ほどAstor Piazzollaの曲が続くこともあり、アルバム全体の印象はタンゴの雰囲気が強いかな。
 情熱的に来るかなと思いきや、意外とあっさり系で上品にまとめています。
 世評的には前作“Spain”の方が評価は高いのかもしれませんが、私的には前掲の一曲目だけでこのアルバム推し。

 


posted by H.A.
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