吉祥寺JazzSyndicate

 吉祥寺ジャズシンジケートは、東京、吉祥寺の某Barに集まるJazzファンのゆるーいコミュニティです。  コンテンポラリーJazzを中心に、音楽、アート、アニメ、カフェ、バー、面白グッズ、などなど、わがままに、気まぐれに、無責任に発信します。

【Disc Review】"Les Fleurs Bleues"(2002) Stefano Bollani

"Les Fleurs Bleues" (2002) Stefano Bollani
Stefano Bollani (Piano, Chant)
Scott Colley (Contrabasse) Clarence Penn (Batterie)

Les Fleurs Bleues
Stefano Bollani
Label Bleu Records
ステファノ ボラーニ


 LP(Long Play:レコード)買ってみました!
 30周年記念と書いてあったので、どら?と思い購入。
 イタリアのピアノは、ピチカートを多用しながら、飽きる寸前でサスティンの強い音を多用し、またすぐ小刻みな、短い掛け合いに戻る。
 演奏全体から、そのような印象を受けます。
 私が聞いた事ある音楽の中で、フランスの近代Jazzも同じイメージです。
 Stefano Bollaniのピアノタッチは、独自のやわらかさが印象的です。
 弓を弾くかのごと、柔軟に音を出す感じが、力任せに叩くピアニストよりも、動的に広い音出します。
 Batterieが何なのか?
 分からなかったの調べてみるとdrumsの事らしい。
 フランス語、フランスのレーベルLabel Bleu Recordsからでしたね。
 お気に入りの一つは"Cidrolin"。
 itunes storeで調べてみたら、意外とDL回数は少なめ。
 誰かに贈った曲なのかな?
 少し重い音を使い、少しだけ早歩きで進む音楽。
 いいテンポです。
 もう一つのお気に入りは"Un Giorno Dopo L'Altro"。
 けだるさ、遅さを感じさせながら、いい感じで色気があります。
 聞いていると昼寝したくなります。
 最後の一音は必調です。





posted by N.A. 

【Disc Review】"Songs"(2011) Bugge Wesseltoft

"Songs"(2011) Bugge Wesseltoft
Bugge Wesseltoft(Piano)

Songs
Bugge Wesseltoft
Jazla
ブッゲ・ウェッセルトフト


 現代ノルウェーの雄のひとり、ブッゲ・ウェッセルトフト。
 クラブミュージック好きなら一度は通ったであろうJazzland、そのレベールオーナー。
 アルバムタイトルは、シンプルに"Songs" 。

 2曲目の"My Foolish Heart"。
 Bill Evans傑作の一つですが、Buggeの演奏は兎に角ゆっくり演奏します。
 Bill Evansの元演奏は教科書になるくらい普遍性が高い印象ですが、これを聞くとスイングとは何ぞや?と感じるスロータイムな音楽表現です。
 グルーヴの考え方を再認識する名演です。



 5曲目の"Chicken Feathers"。
 元はSteve Kuhnの曲、だと思います。
 元曲を大事にしながら、落ち着いた、あくまでスローテンポ。
 表現豊か、静かに響かせる、ピアノの残響とハンマーが叩いた元音との、震える対話が何度聞いても飽きません。
 ドラムもベースも居ないピアノソロ。
 肌寒い空間を想像しながら、ゆっくり聞いてみる・・・
 よかったら如何でしょうか。



posted by N.A.

【Disc Review】“The Promise” (2008) Vassilis Tsabropoulos

“The Promise” (2008) Vassilis Tsabropoulos
Vassilis Tsabropoulos (piano)

The Promise
Vassilis Tsabropoulos
ECM
ヴァシリス・ツァブロプーロス  


 ギリシャのピアニストVassilis Tsabropoulos、“Akroasis” (2002)に続くピアノソロ作品。
 前作は教会(的)音楽集でしたが、本作はオリジナル曲中心。
 全体的なムードは近いのですが、さらに穏やかな演奏な音。
 他の作品ではキャッチーなメロディも書く人の印象がありましたが、ピアノソロの本作では全編敬虔なムード。
 やはりこれがこの人の本来の姿、表現したいことなのでしょう。
 楽曲のタイトルからもそんな意志が感じられます。
 それでも厳かなムードだった前作に比べると、穏やかながら躍動感はこちらの方があるかもしれません。
 この人の特徴とも思われる不思議系の音階のリフの繰り返し。
 中世のサーカスのピエロが出てきそうな妖しい音階のリフ。
 インプロビゼーション的な展開も少々。
 いつもながら美しい高音と時折の高速なフレーズが印象に残るピアノ。
 俗なスリルや感情に任せた興奮ではなく、あくまで穏やかに優しく人を惹きつけ、どこか遠いところに導く・・・気が付けば別世界・・・
 ・・・なんてことはないですが、そんな音。
 俗なジャズファンとしてはついついKeith Jarrett的な直情的な高揚感を期待してしまうのですが、やはり求めているところは別の世界。
 美しく妖しい・・・まではKeith Jarrettとも共通ですが、こちらは穏やかで敬虔なピアノミュージック。




posted by H.A.

【Disc Review】“Akroasis” (2002) Vassilis Tsabropoulos

“Akroasis” (2002) Vassilis Tsabropoulos
Vassilis Tsabropoulos (piano)

Akroasis [from UK] [Import]
Vassilis Tsabropoulos
Ecm Import
ヴァシリス・ツァブロプーロス  


 ギリシャのピアニストVassilis Tsabropoulos、ピアノソロによるクラシック作品。
 強烈なジャズピアノトリオ作品“Achirana” (1999) “The Triangle” (Jan.2003)の間の作品。それはとは全く面持ちが異なります。
 ピアノトリオにはKeith Jarrettの影響を感じますが、ソロではそれがありません。
 楽曲は“Byzantine Traditional”の賛歌中心、中世ヨーロッパの教会系の楽曲なのでしょう(?)。 
 数曲のオリジナル曲を含めて、そんな敬虔なムード。
 少し悲し気な表情で淡々と進む音。
 ジャズを演奏する際に出てくる速いパッセージ、オブリガード、インプロビゼーション的な展開、ビート感はわずかのみ。
 ただただ静かに響くピアノの音。穏やかに流れる時間。
 教会系音楽の特徴とも思う、厳かなムードから引き起こされる穏やかな高揚感。
 確かに気持ちが安らぎ、浄化されていくような気がします。
 Vassilis Tsabropoulosの目指すのはそんな音楽なのでしょうね。
 たぶん。





posted by H.A.

【Disc Review】“Melos” (2007) Vassilis Tsabropoulos, Anja Lechner, U.T. Gandhi ‎

“Melos” (2007) Vassilis Tsabropoulos, Anja Lechner, U.T. Gandhi ‎
Vassilis Tsabropoulos (piano) Anja Lechner (cello) U.T. Gandhi (percussion)

Melos (Ocrd)
Vassilis Tsabropoulos
Ecm Records
ヴァシリス・ツァブロプーロス  
アニヤ・レヒナー 


 ミニマリズムを感じながら、精神性の高いピアノと、深い表現力のチェロ、全体のグルーブを支えるパーカッション。
 ロシアの思想家グルジェフの”Tibetan Dance"を聴いている時間、 至福です。
 精神性を音楽で表現している曲、シンプルな構造の上に、人の血を想像させる旋律。
 人を鼓舞するかのようにチェロが裏に回り、ピアノが表に出て来る対象的な構造。
 大陸の音楽だと思いますが、何故聞き慣れた旋律のように響くのでしょうか?
 楽しいですわ。
 このアルバムの中"Dance"が付いている曲が2曲有ります。
 お奨めします。
 ちなみにU.T.Gandhiはどんな方なんですかね?
 イタリア人?

posted by N.A.




 ギリシャのピアニストVassilis Tsabropoulos、“Chants, Hymns And Dances”(Dec.2003)に続く、ドイツのチェリストAnja Lechnerとの共演第二弾。
 本作はVassilis Tsabropoulos のオリジナル曲中心、引き続きGeorge Ivanovich Gurdjieffの作品を数曲。
 Gurdjieffをイメージしながら、自身のイメージを前面出したのでしょう。
 本作も冒頭から寂寥感の塊のような音。
 背景にちりばめられる美しいピアノの高音と、とても物悲し気なチェロの響き。
 どちらも悲しみを湛えた音ながら、硬質で緊張感の高いピアノと柔らかで穏やかな表情のチェロの対比。
 そこがギリシャなのかアルメニアなのかロシアなのかはわかりませんが、前作にも増してエキゾチックな音。
 聞きなれない不思議感が漂う節回しと、メロディアスで現代的な旋律が交錯する展開。
 前作に近いイメージですが、少し面持ちは異なります。
 ミニマルミュージック的にシンプルなリフを繰り返す演奏も印象に残ります。
 また、パーカッションが入り、ビートが明確なコンテンポラリー・ジャズ的なムード、ドラマチックでエキサイティングな演奏もいくつか。
 それら含めて、どこか遠い世界を感じる“Chants, Hymns And Dances”(Dec.2003)に対して、いくらか現実的、現代的な印象の本作。
 本作も沈痛で全編に寂寥感が漂う音ですが、前作と同様に優しい世界のようにも感じます。
 夢と現実、過去と近未来、妖しさ、不安と安らぎが錯綜するような不思議感。
 クラシックでもジャズでもないコンテンポラリーミュージック。




posted by H.A.


【Disc Review】“Chants, Hymns And Dances”(Dec.2003)Anja Lechner, Vassilis Tsabropoulos

“Chants, Hymns And Dances”(Dec.2003)Anja Lechner, Vassilis Tsabropoulos
Vassilis Tsabropoulos (piano) Anja Lechner (cello)

Chants Hymns & Dances
Gurdjieff Tsabropoulos
Ecm Records
ヴァシリス・ツァブロプーロス  
アニヤ・レヒナー 


 ギリシャのピアニストVassilis Tsabropoulos、ジャズピアノトリオの次のプロジェクトはドイツのチェリストAnja LechnerとのDuo。
 ロシア~アルメニアの思想家、作曲家 George Ivanovich Gurdjieffの作品集。
 Vassilis Tsabropoulosの作品も数曲。
 GurdjieffはKeith Jarrettも演奏していた作曲家。
 ジャズ作品にはKeith Jarrettの色合いを感じる場面も多く、やはり何らかの影響、共通性があるのでしょう。
 もちろん本作はジャズではなくクラシック。
 とても悲しい旋律、静謐ながら緊張感の高い音。
 感情を昂ぶらせることなく、あくまで淡々と美しいメロディを奏でるピアノ。
 丁寧に置かれていく音、時折の加速感を伴う速いパッセージ。
 遠いところから聞こえてくるような音作り・・・
 正直、ジャズ作品では感じられた少々の「無理」が先のソロ作品“Akroasis” (2002)、本作には感じられません。
 Vassilis Tsabropoulosの本分はジャズではなく、こちらなのでしょう。
 何曲かのVassilis Tsabropoulosの曲もとても悲しく美しいメロディ。
 寄り添うように彩を加えるチェロ。
 こちらもとても穏やかながら悲しい表情。
 Anja Lechner、Dino Saluzziの共演では二人が揺れながら前に進む音楽でしたが、こちらは端正な背景を作るピアノの上を浮遊するチェロ。
 ほのかな温かさを感じる”Ojos Negros” (2006) Dino Saluzziに対して、本作はクールかつ敬虔なムード。
 周囲の喧騒を忘れ、非日常空間に連れて行ってくれる素敵な音楽。
 とても沈んだ音ですが、とても穏やかな世界のようにも感じます。




posted by H.A.

【Disc Review】“The Triangle” (Jan.2003) Arild Andersen

“The Triangle” (Jan.2003) Arild Andersen
Arild Andersen (bass)
Vassilis Tsabropoulos (piano) John Marshall (drum)

Triangle
Arild Andersen
Ecm Records
ヴァシリス・ツァブロプーロス
アリルド・アンデルセン


 Arild Andersenリーダー名義のピアノトリオ。
 “Achirana” (1999)と全く同じメンバー。
 Vassilis Tsabropoulos の作品としては、間にクラシック色のピアノソロ“Akroasis” (2002)があります。
 半数の楽曲がVassilis Tsabropoulosの作品ですので、事実上、双頭リーダー作なのかもしれません。
 前作は静謐なイメージでしたが、本作はアグレッシブさを前面に出したエキサイティングな演奏。
 Vassilis Tsabropoulosのピアノはクラシックのテイストながらも、強烈なスピード感、疾走感。
 1970年代のKeith Jarrett、Steve KuhnやRichie Beirachを想わせるようなピアノ。
 Manfred EicherとしてはVassilis Tsabropoulosに彼らのようになっていくことに期待していた?
 ・・・かどうかはわかりませんが、以降、彼のジャズ的な演奏は私が知る限りありません。
 この作品からもう十年以上経っていますので、この種の強烈なジャズはやらないのでしょうね。
 また、他のアーティストも含めて以降のECMのピアノ作品自体が穏やかな作品か、複雑で難解な作品が多くなっているように思います。
 さておき、本作はそんな1970年代のハイテンション系ヨーロピアン・コンテンポラリージャズを想わせるような強烈なピアノトリオ。
 美しいタッチ、上品なクラシックの香りを漂わせながら突っ走るピアノ。
 ヤクザなまでにド派手な超人的なベース。
 曲がどうのとかに関わらず、それらだけで名作ができてしまいます。
 この美しく、妖しく、クールで知的なイメージと、強烈なグルーヴ、アグレッシブな演奏のフュージョンがECMの真骨頂・・・
 なんてのは古い感覚なのでしょうか?
 とても美しくも激しい、強烈なピアノトリオアルバム。




posted by H.A.

【Disc Review】“Achirana” (1999) Vassilis Tsabropoulos

“Achirana” (1999) Vassilis Tsabropoulos
Vassilis Tsabropoulos (piano)
Arild Andersen (double bass) John Marshall (drums)

Achirana
Vassilis Tsabropoulos
Ecm Import
ヴァシリス・ツァブロプーロス


 ギリシャのピアニストVassilis Tsabropoulosのピアノトリオジャズ。
 他の作品を聞く限り、おそらくクラシック畑の人なのでしょう。
 が、本作では美しくも妖しいコンテンポラリージャズピアノ。
 超弩級にアグレッシブなベーシストとプログレッシブロック系のドラマーとのトリオ。
 冒頭からいかにもECMなリズムもメロディも漂うインプロビゼーション。
 静謐で間の多い空間の中に響く美しくも妖しいピアノ。
 徐々にペースが上がっていくとKeith Jarrett Standardsのようなムード。
 このアルバム含めてジャズを演奏するVassilis TsabropoulosにはKeith Jarrettの影を強く感じます。
 クラシックの香りと強い緊張感を伴う張り詰めたジャズピアノ。
 要所で現れる強烈な加速感のパッセージ。
 静かながら感傷的なオリジナル曲とインプロビゼーション。
 他のアルバムでは全くスウィングしない演奏も少なくないのですが、本作ではビートが効いています。
 背後で激しく動くベースと静かに淡々とビートを刻むドラム。
 いつもはド派手なベースを弾く人ですが、本作では全体の静謐なムードに合わせてか、暴れまくる場面は多くありません。
 抑制された音使いがかえって凄みを増しているようにも思います。
 全体を通じて“Tales Of Another” (1977) Gary Peacockあたりのムード。
 静謐ながら要所で音量を上げ強烈なグルーヴ、大爆発する展開。
 大化けしそうな雰囲気のあるバンド。
 が、残念ながら後続するジャズ作品は“The Triangle” (Jan.2003) Arild Andersen一作のみ。
 もちろん後のクラシック的な作品もいいのですが、スーパージャズピアニストとしても期待・・・
 でも、やりたいことではないのでしょうね・・・




posted by H.A.

【Disc Review】"Azure" (2013) Gary Peacock, Marilyn Crispell

”Azure”  (2013) Gary Peacock, Marilyn Crispell
Gary Peacock (bass) Marilyn Crispell (piano)

The Lea
Universal Music LLC
2014-01-06
ゲイリー ピーコック
マリリン クリスペル


 先に聞いた“Amaryllis”(2000) Marilyn Crispell、暗く美しい音楽です。
 このピアニストがどんな人かすら知りませんでした。
 正直、女性だとも思いませんでした。
 角が立っていながら、流れるような美しさ、どこまでも広がる色合い、例えるならば瑠璃色、とても印象的なピアニストです。
 本作のリーダーは大御所Gary Peacock。
 ロマン色の強い曲を書かせるとお見事です。
 そんな二人の演奏が入り混じる中、アルバムの中間あたりの"the lea"。
 ハワイ語で「喜び」を表す言葉とか。
 keyはBm、管楽器類が参加しにくいスケール、物悲しいスケールで喜びを表そうとしているようです。
 ベースソロに続いて、ピアノが自然に加わるわずかな時間の演奏。
 それでも吸い込まれるように楽しめます。
 呼吸をするかのように、自然に、そして必然的に入って来る最初のピアノの音。
 そのまま続く、短い単純な曲の構成。
 久々に音楽を聴いただけで、目蓋の裏に熱さを感じました。
 胸に響く名曲です。


※アルバムタイトル曲


posted by N.A.

【Disc Review】“Getz/Gilberto'76” (May.1976) Stan Getz/ João Gilberto

“Getz/Gilberto'76” (May.1976) Stan Getz/ João Gilberto
Stan Getz (Tenor Sax) João Gilberto (Guitar, Vocals)
Joanne Brackeen (Piano) Billy Hart (Drums) Clint Houston (Bass)

Getz/Gilberto '76
Stan Getz
Resonance Records
スタン ゲッツ 
ジョアン ジルベルト





 
 Stan Getz、João Gilbertoの共演ライブ、2016年発表。
 “The Best of Two Worlds” (May.1975)の一年後、アメリカ西海岸のライブハウスでの演奏。
 当時のStan Getzバンドに客演した形、そのライブのJoão Gilbertがフィーチャーされた部分を抜き出したのでしょう。
 録音もJoão Gilbertの声に合わせたミキシング。
 目の前で歌っているような生々しさ。
 その分、サックスを除く他の楽器が沈んで聞こえますが、まあ良しとしましょう。
 全体のムードは静謐な“Getz/Gilberto” (1963)よりも、華やかな”The Best of Two Worlds” (May.1975)に近いのでしょう。
 淡々としたギターのビートと、その上で自在にズレを作っていくようなVoice。
 聞きなれたはずの定番”5月の雨”、”白と黒のポートレート”などが新鮮に聞こえます。
 何曲かはStan Getz抜きの静謐なJoão Gilberto世界。
 グラスが軽くぶつかる音が目立ってしまう静かな時間。
 サックスの音はちょっと大きすぎるかな?
 やはり“Getz/Gilberto” (1963)の抑制的なムードは特別だったのでしょうね。
 それでもメロディアスでカッコいいソロの連続。
 メロディアスな上にきちんと起承転結を作ってくる人だけに、間奏の入り方、まとめ方、歌とのつなぎがどうなるのか意識して聞くと面白いなあ。
 サックス自体はJoão Gilbertoがいない自身のアルバムと同じなのかもしれませんが、静と動の対比、静から動、動から静への繋がりがGetz/Gilbertoのカッコよさなのでしょう。
 想像した音といえばその通りなのですが、やはりGetz/Gilbertoは特別です。

※同時期、Joao Gilbertoのいない別の演奏から・・・



 Stan Getzのボサノバシリーズ。
 ジャズサンバの方が言葉としては似合いそうですね。
 やはりJoao Gilbertoの参加作は一味違います。
 また“Getz/Gilberto”は極めて特別なアルバム。
 沈んだムードが支配する凄みは別格。
 “Getz/Gilberto'76”にも少しだけそれを期待しましたが、なかなかそうはいきません。
 でもすべて名アルバムです。

(Feb.1962)   “Jazz Samba” 
(Aug.1962)   “Big Band Bossa Nova” 
(Feb.1963)   “Jazz Samba Encore!” 
(18,19,Mar.1963)“Getz/Gilberto” 
(21,22,Mar.1963)“Stan Getz with Guest Artist Laurindo Almeida” 
(May.Oct.1964) “Getz Au Go Go” 
(Oct.1964)   “Getz/Gilberto Vol. 2” 
(May.1975)   “The Best of Two Worlds” 
(May.1976)   “Getz/Gilberto'76” 


posted by H.A.
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